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小さな不安のミルフィーユ

層状に作られたお菓子が好きな時期があった。ミルフィーユ、ミルクレープ、バームクーヘン。

ていねいに作られていると思うことで自分にとっては価値があるものだと判断していたのかもしれない。

いまでは体型に気を使っていることもあり、お土産などでもらう程度にしか、こういったお菓子を食べなくなった。薄い層が何枚も重なり合って、高い密度を生み出している食べ物は、その見た目以上に高カロリーだ。

食べ物だけではなく、小さなものごとの積み重ねが、思いのほか負担になっていることがある。ここ最近わたしが実感していることでもある。

9月に入ってからは、体の不調が続いている。夜になると熱が出る日もあって、「もしや……感染した?」と心配になったりもする。

ただ、この不調にも思い当たる節がバッチリあって、感染症でもなんでもなく、寝不足が続いていることがいちばんの原因だろう。

じゃあ、寝不足の原因はなにか? と考えていくと小さな心配事の数々なのだ。夜中に猫に起こされたあと、色々と考え始めてしまってうまく二度寝できない。うっすらと夜が開け始め、窓の外が明るくなってくる。

うつらうつらできる日もたまにはあるけれど、だんだんと目が冴えてしまうことが多い。起き上がる気にもなれなくて、本を読んだり、スマホを見て過ごし、結局起きる時間を迎えてしまっていた。

しっかりとした睡眠時間が3〜4時間程度。そんな日が続いたため、体の疲れが取れ切れないのだろう。仕事を休む、または自宅で仕事ができればいいのだけれど飲食店だとそういうわけにもいかない。

小さな不安をひとつづつ取り除くことが根本的な解決策になるのだろう。それはわかっているけれど、自分一人の問題ではないので、簡単に取り除けない。心配してもしょうがない類の心配とはいえ、悩ましい。

ただひとつ、「もし流行病に感染したら、どこで、どういった手順で検査を受ければいいか」については、今回微熱が出たことで調べるきっかけにもなった。おそらくお住まいの自治体によって異なるだろうから、調べてみるのもいいと思う。わたしは意外にも近所の病院で(自費だけれど)検査を受けることもできるとわかり、少しほっとした。

悪い夢を食べてくれるバクみたいに、小さな心配をパクパクと食べてくれるギャル曽根さんみたいな小人がいればいいのになあと切に願う。

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