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風邪と鬼ごっこ。花粉とは、だるまさんがころんだ。

とにかく、走って逃げないと。つかまったら、大変だ。今の心境は、まさにそんな感じである。

何から逃げているかといえば「インフルエンザ・風邪・花粉」。

なぜだかわからないけれど「この冬はインフルエンザに罹患してしまいそう」だという予感がしている。ものすごく嫌な予感である。今のところ、その予感は的中しておらず、なんとか逃れ続けている。とはいえ、これからの季節こそ、ヤツら(インフルエンザウイルス)が本気を出し始めるのだ。なんとしても、逃げなければ。

インフルエンザに関していえば、わたしはすでに判断ミスをしていて、今季インフルエンザのワクチンを接種していない。なんだか、タイミングがずれてしまったことと、わたしが住んでいる町では、予約しないとワクチンを売ってくれない。病院が入荷するワクチンの数に限りがあるのだろう。そのため、「あ、そういえばインフルエンザのワクチンを打ってもらったほうがいいかなあ」とぼんやりと頭をよぎった時には、もう遅い。

いつも通院している病院に確認した時点で「もう予約で全部埋まっていて、できません」と断られてしまった。あー、困ったなあ……と思い、今にいたる。毎年のことなのに、なぜか忘れてしまうのだ。

風邪に関していえば、もう目の前までやって来ている。ちょっとでも判断をまちがえてしまう危険だ。もう、すぐそこの左の角まで来ていて、わたしが飛び出してくる瞬間を今か今かと、待ち構えている。一瞬でも気をぬくと、ヤツから走って、わたしを捕まえにくるだろう。かといって、同じ場所でじっとしているわけにもいかない。相手が瞬きでもしている、その一瞬にサッと走り抜けなければいけない。判断ミスが命取りで、あっという間に「はい、捕まえたあー!」とがっしり抱きつかれてしまいそうな局面まできている。

インフルエンザと風邪は「鬼ごっこ」のような感覚がある。しかし、花粉は違う。花粉は「だるまさんがころんだ」に、感覚がちかい。わたしは「だーるーまーさんがーころんだ!」というおにの役割だ。背を向けているあいだに、花粉はじりじりと近づいていて、絶対にデンされる。ちなみにこの「デン」という言い方は地方の独特のものだろうか? タッチされることをデンと呼んでいたのだけれど。

わたしは高校卒業までは大阪で暮らしていて、「デン」が主流だったけれど、この言い方は方言なのかもしれない。大学生になってから「だるまさんがころんだ」で遊んだ記憶がない。そのため、デンが方言かどうかは、今、このテキストを書いていてふと思い当たった。デンっていいますか? わたしの過ごした地域性のものだろうか? デンと言わなければ、なんというのだろう? タッチ? なんだかしっくりこないけれど、この問題はもう少し考えてみよう。

わたしが「だーるーまーさんがーころんだ」と背を向けて言っているあいだに、スギ花粉はふわりふわりと漂って、確実に近づいてきていた。もう、すぐそばまできている。デンから逃れるすべはない。そもそも「だるまさんがころんだ」なんてやりたくないのに。もう、何度も断っているのに。スギ花粉のヤツらは「やろうぜ!」と無理やりわたしを巻き込んで、一月初旬ぐらいから、じわりじわりと近づいていきた。

まだまだ遠くにいて、デンされなさそうだと思っていたのに。あっという間に走ってきて一瞬のうちにデンされてしまった。あーあ。もう花粉で鼻がむずむずするし、目もかゆい。どうしたって、花粉からは逃れられない。

インフルエンザと風邪からはこの冬、逃げ切れるだろうか? とにかく手洗い・うがい・加湿・マスク・のど飴など対策だけはしているけれど、なんだかちょっと自信がない。





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