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オリンピックが、ひたひたと

「ふーん、そんなことになってるんだ」と、ただうなずくしかなかった。

先日、大学時代の友人たちと会う機会があり、そこで東京オリンピックの話になった。

「もう締め切ったんだっけ? プリントもらってきた?」

東京に住まいを構える友人たちが、困った様子で話していた。なんでも「エスコートキッズ」を学校単位で募集している(らしい)。

(らしい)というのは、その話をしてくれた小学生の母親(私の友人)は子どもが小学校から持ち帰ってきたプリントにはちらっと目を通したものの、あまり具体的には覚えていないからだ。

ただ、それでも我が子が「参加できるなら、やりたい」というので第三希望くらいまでチェックを付けて提出したのだという。もっとも抽選なので、希望を出しても参加できないこともある。

「でもさ、競技によってめちゃくちゃで。『公共交通機関が動いていない時間に集合となるが、参加できるか』とか、書いてあるんだよ」

え? 朝3時とか、4時に集合ってこと? そんな時間、まだ寝てるよね……。

「あと、子どもだけで集合場所に集まらせてください。保護者は入場できません、とか」中高生なら問題ないかもだけど、小学生は迷ってたどりつけない子供たちが出てくるよね、と母親同士少し悩んだ様子で話していた。

また、自宅の近くがオリンピックのコースになるという子もいた。ラッキーか言えばそうでもないという。

昨年の夏にテスト走行を兼ねたイベントが開催されたのだけれど、通行止めになっていて道路を渡ることができなくて困ったという。うっかり外出してしまったのが悪い、と本人は言っていた。オリンピック当日も、もうその日は絶対外に出ないか、別の場所に出かけてレースが終わるまでは帰らないと言っていた。

東京近郊に住んでいる人たちはいろんな問題があるんだねと、聞いていたのだけれど。思いがけず我が家の近くでも問題は発生するかもしれない。

聖火リレーの走行ルートとして、近隣の施設が選ばれていた。なんで企業の敷地内がオリンピック聖火リレーのコースなの? と疑問点も多々あるのだけれど、オリンピック大会スポンサーだから、という理由らしい……。

大規模な交通規制は無さそうだけれど、当日はそれなりに混乱もあるだろう。最寄り駅から、開催場所まで「自動運転走行」のバスが走るの可能性もある。先日テスト走行をしていたのを目撃したけれど、運転手さんが数センチ浮かせた状態でハンドルに手を添えていたのは、ちょっとぎょっとした。

東京オリンピック自体、このまま開催できるのかはちょっとわからないけれど。ひたひたと、オリンピックが迫りくる。


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