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あこがれのロシア武術「システマ」について。

「マジでこれやべえやつじゃん」

『システマ』とよばれる武術を初めて知ったのはバラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」だった。

そこでは、芸人のイモトアヤコさんがロシアを訪れたときに「システマ」と呼ばれる武術を体験する映像が流れていた。少し触れただけなのにものすごく痛がる様子を見せ、冒頭に記述したセリフを言っていた。(今調べてみると2015年10月に放送された内容だった)

イモトアヤコさんはいつも身体を張っていて大変だなあと思う反面、わたしはその「システマ」というロシア武術にものすごく興味があった。

一緒にテレビを見ていた夫に「システマって、どういう原理なんやろ? ちょっと習ってみたいなあ」とわたしが言うと、夫はぎょっとしながらも「いや、無理だって。痛いだけだよ、やめといたほうがいいよ」と、わたしの興味をそらせようとした。

少し触れるだけで、相手の動きを封じ込められるなんて、身体のどの部分が作用しているのだろう? わたしは運動を習っていたこともないし、筋肉や神経についてもまったく門外漢なので「この筋肉を触れば、動きを止められる」とか、そういうことなのだろうか? と考えていた。イスに座った状態で膝の下をポンとたたけば足がブランと動く、いわゆる反射のような体の仕組みを利用しているのだろうか?

「システマ」という武術は、以下のように説明されている。

「システマ」とはロシア軍特殊部隊の将校、ミカエル・リャブコが、ロシア古来の武術を元に創始したトレーニングシステムです。「呼吸」を核とした独自のアプローチによって心身のパフォーマンスを引き出し、サバイブする力を養います。ワークはマーシャルアーツ(格闘術)から心身のコンディショニング、リラクゼーション、ヒーリングなど多岐に及んでいます。その卓抜した効果から、かつては軍事機密とされていましたが、冷戦終結後に公開され、瞬く間に世界各国に広がりました。現在は武道や格闘技の枠を超えて、男女共に子供からお年寄りまで多くの人々に楽しまれています。(Sysema TOKYO システマ東京Websiteより引用)

見れば見るほどよくわからない.。けれど、ものすごく興味があって「いつか体験してみたい」と思うようになっていた。


ロシア武術「システマ」を学べるところはあるだろうか? と、ときどきググって調べてもみた。もちろん、学ぶ場所はあった。家からでも通える距離にもあったけれど、体験してみるにはやはりハードルが高いように感じた。

武術どころか学校のクラブ活動ですら運動部に入ったこともない。個人的にこつこつマラソンをしていた時期もあるけれど、それももう何年も前の話だ。体力も、衰えていく一方だ。ぼんやり歩いていると、何もないところでつまづいたりもする。

そんなわたしが「システマ」を学んでみたいと入門しても邪魔者扱いされるんじゃないだろうか? と不安な気持ちが強かった。「受講生には女性もいます!」と紹介されているけれど、どうみても男性が多い。ヨガや、ピラティス、ボルダリングみたいに「会社帰りの楽しいお稽古」として、女性に「システマ」は受け入れられにくいものだとはわかっている。なんせ、武術だし。痛そうだし、ちょっと怖そうにも感じる。

「システマ習ってみたい」とわたしが言うと、かならず夫は「やめときな。痛いし、ヒロがやったらケガするよ」と止める。このやり取りはもう何回もおこなわれていた。わたしが「システマ」という武術に対して、興味というかもはや憧れにちかい状態であることも、夫はおそらく呆れていたのだろう。


しかし、今年になって転機があった。

「システマ」やります、といった記事ををnoteで見つけた。それは、創始者より公認システマインストラクターとして認められた北川貴英さんが新しい活動をされるという案内だった。

うーむ、これは申し込んでみる価値がありそうだ……。ただ、開催地の戸越銀座はちょっと遠い(往復3時間はかかるだろう)ので悩んでしまった。

いろいろ調べていくうちに、横浜のカルチャースクールに北川先生のシステマ教室があることにたどり着いた。横浜なら職場も近く、行動範囲内。もう、ここまできたらあれこれ悩んでいないで体験してみようじゃないか。

そうして、6月末に行われた「システマ1日体験」にいそいそと出かけ、実際に「システマ」とはなにか、それをほんの少しだけど体験することができた。

「システマの体験教室に行く」と夫に告げると、相変わらず止められたけれど、もうそのやりとりは、聞き飽きた。痛いかもしれないけど、なにも天下一武闘会に出場申し込む、というわけじゃない。老若男女が集うカルチャースクール、一時間半の体験教室だ。まずは体験してみなければ何も分からない。

実際に体験教室を終えて「こんなことを学びました!」と伝えたいのだけれど、

システマ、知れば知るほど、興味ぶかい。これに尽きる。

わたしにはまだ「システマとは、こういうものですよ」といえるほどには理解できていない。おもしろいし、。そしてむずかしい。頭で考えると、余計にわからなくなる。

もちろん講座では「システマとは」といった座学形式から、二人一組になって体験もした。ただ、「こういうことをやりました」と体験レポートするだけでは、システマについて今のわたしのレベルでは、語弊なく伝えることはできない。

まだその段階だけれど、もっと知りたいし、積極的に学びたい。システマは武術ではあるけれど、実生活に役立つさまざまな要素がある。呼吸法や緊張とリラックスの関係とか。精神状態を健康な状態で保つ、というのにとても役立ちそうだ。

7月から月に2回、とりあえず横浜のカルチャースクールでシステマを学ぶことに決めて、体験スクール後に申し込みをした。会社帰りの楽しいお稽古としてロシア武術「システマ」を選択した。

自分の生活の中に「システマ」を組み込んでいくつもりだ。ときどき、システマのレッスンで学んだことも言葉にできそうなら書いてみたいと思う。



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