アイデアだけじゃ、ダメなんだよね。

すごく良いアイデアかも! と一人で喜んでいても。形にしてみたら、とたんに色あせてしまってがっかりすることって、あるなあと実感しました。

この三連休のあいだに、短編小説をひとつ書き上げて応募すると決めていました。

毎月ひとつは短編小説を書いて、なにかしらの公募に出すというのが、ここ一年ぐらい自分への課題としています。長い物語を書くにはまだ筆力が足りないし、途中で力尽き果ててしまいそうなので、今のところ文章力をあげる訓練も兼ねて、一万字前後の小説を毎月ひとつはかならず書くことにしています。

短い作品であっても、なにかテーマというか、「こういう話を書きたいな」というものがあって、それについてアイデアを絞り出す、という作業を繰り返しているのですが。アイデアって、本当に難しいですね。

私にとって「おもしろいかも」と思いつくアイデアは、ブラックユーモアのようなものだったり、ちょっとゾッとするような話がどうも好きみたいです。でも、それって、あんまり一般的には好まれていないような気もするんですよね。

皆さん、一度は見たことあるかと思うのですが「世にも奇妙な物語」というオムニバスドラマがあります。二十分程度の話を四話くらいと、ショートムービーみたいなのがいくつかちりばめられています。文章の勉強を始めてから、「世にも奇妙な物語」のお話パターンを考えてみたことがあります。

まず、かなり後味の悪い、主人公は最後死んで終わってしまう話。次に、ちょっとコミカルな印象だけれど、最後にちょっとひやっとした種明かしがある話。奇妙だけれど心温まる感動的な話。だいたいこの三つに分類されます。放送の順番もだいたいこんな感じ。一番始めに、がつんと後味悪い、気味の悪い話があって、その後はコミカルか感動。でも、まったくの感動では終わらせないので、最後はやや考えさせられる内容の話で締めくくるのが最近の「世にも奇妙な物語」の流れだと思っています。

このお話の配分ってすごいな、と思っていて、後味の悪いタイプの話が続くと、マニアにしか受けなくなってくるんじゃないかと思うんです。気味の悪い話ばっかり、見たくないと。このあたりは工夫されていて、話題性の高い女優さんが主演されていることも多くて、今のところ「見たい」と思わせる要素が高いんですけどね。怪談とはまた違ったタイプの怖さなので、好き嫌いに別れるとも思うんです。

さて、ここで冒頭の話に戻りますが、私が短編小説のアイデアを思い浮かべる時、かなり「後味悪いタイプ」の話が多くて、いや、これじゃあダメだろうなと思って無理やりラストを変更できないかを考えて書くことが多いです。

昨日書いて、もう応募した作品も、「人を殺すか・殺さないか」で悩みました。ヤバい人みたいですが、これには作品の規定などがあって、それに沿うかどうか……での悩みです。積極的に殺したいわけではありません。

アイデアとしてはおもしろそう。だけど、アイデアだけではダメで、ストーリー展開をどうするかが難しいんだと思います。アイデアを際立たせるためには、どういったストーリーを組み立てるべきかにすべてがかかっているともいえます。アイデアだけなら思いつく人はたくさんいるので、小説は大きな流れの脇にある支流のようなストーリーこそが重要ですね。ストーリー展開の甘さが、私自身、今後の課題だと痛感しました。まあ、今回は「おわり」まで書けたので、良しとしましょう。(←自分に甘い)

まだまだ自主練を重ねるぞ! と、改めて決意した三連休でした。



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