ミナペルホネン「つづく」展
昨年の11月から東京都現代美術館で開催されていた「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展にようやく足を運ぶことができた。
会期は2020年2月16日(日)まで。このnoteを読んで「あ、まだやってたんだ。土日のどちらかで滑り込みで行こう」と思った人にひとつアドバス。
事前に入場券を購入しておくとスムーズです。
来館する時間帯にもよるだろう。でも「11時ごろに美術館を訪れて、それからお昼ご飯でも食べに行こう」。きっとそう考える人が多いに違いない。まあ、お休みの日だからいつもよりゆっくりめに朝起きて、あれこれ支度して、さあ出掛けようとなると結局は同じくらいの時間になる。
わたしが訪れた2月11日は入場券を買い求めるだけで30分くらいは並んでいた。一時間弱会場にいたが、美術館を出るときには並んでいなかったようにも思う。本当に、タイミングの問題だ。
「一緒に行く人とおしゃべりするから」と言う人にはそれほどたいした時間じゃないだろう。でも午後からもどこかにいくとか予定があるとなると、その30分はほんのちょっと疲れてしまうかもしれない。いまはコンビニやらでチケットを購入できるのだから、できれば購入しておくことをおすすめします。(ちなみに、美術館で購入してもミナペルホネンのちょうちょやお花のイラストが描かれたチケットではない。無機質に文字が印字されたチケットが手渡された)
ミナペルホネンの「つづく」展は、様々な媒体で取り上げられていた。
Eテレの日曜美術館。
ほぼ日では、展示内容をデザイナーの皆川さんと一緒に回るというものすごく贅沢な記事も。
(ほぼ日では「つづくのつづき」という展示が2019年12月29日まで開催されていました)
ほぼ日の記事を読めば、展示されている様子がふんわりと伝わる。それでも、実際に展示されているクッションやワンピースを見ると、生地や洋服が持っているエネルギーがグワーッと押し寄せてきて圧倒される。
ミナペルホネンの生地で作られたクッション。
わたしがすごく好きな鳥のイラスト。
両サイドの壁一面にずらりと並んだワンピースやコート。圧巻。
この空間がわたしのクローゼットで、毎日とっかえひっかえミナの服を着たい。そんな欲望がふつふつと沸き起こる、恐ろしいゾーン。
もちろん、これ先の展示にも胸を掴まれるものがたくさんあった。
生地のおおもとになるデザイン画が展示された場所。以前「プロフェッショナル仕事の流儀」で皆川さんが取材されていたときも、生地を作る工程がドキュメントされていて、とても興味深かった。(その時のデザイン画も展示されていました)
また、デザインを導き出す発想につながるものも、たくさん展示されていた。宝石のような結晶や、オブジェ、民芸品などたくさんのものに触れることで、ミナペルホネンのかわいらしいデザインは生み出されているのだなと感じることもできる。
「洋服と記憶」をテーマにした空間は、胸が締め付けられるようだった。わたし自身、ミナペルホネンの洋服には、ものすごく勇気づけられている。ミナペルホネンの服は大切な記憶と組み合わせられることが多いように思う。大切な一着を着て、過ごした記憶。良い思い出ばかりではないかもしれないが、それでも記憶として残るもの。本当はどの洋服にも、今着ている洋服だって同じように記憶されてもいいのだけれど。それでも、特別な一着として、ミナペルホネンの洋服は、着ている人の心にそっと寄り添ってくれるのだ。
関西方面では兵庫県立美術館にて2020年6月27日から8月16日まで「つづく」展の開催が決定している。
夏のお出かけの候補に、入れておくのも良いかもしれない。あらためてミナペルホネンが好きになったし、足を運んでよかったおもえる展示だった。
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