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宝塚花組『はいからさんが通る』【#まどか観劇記録2020 24/60】

宝塚花組公演「はいからさんが通る」、拝見してきました。

2020年3月に新トップ柚香光さんのお披露目公演として予定されていたものの新型コロナウイルスにより延期、7月に宝塚大劇場でのお披露目となったものの、こちらも新型コロナウイルスによりすべての日程は上演できず、しかし、現在は東京宝塚劇場で今のところ無事に上演中です。様々な困難を乗り越えたお披露目公演、無事に千秋楽まで幕が上がり続けますように。

私自身は明日海りおさんトップ時代の「CASANOVA」「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」とわずか3回目の宝塚観劇なのですが、これは、、、ついに沼の淵から足を踏み外したかもしれないと思っております。(なんのご縁かすべて花組…!)

観劇してから早くも一週間が経ってしまいましたが、毎日「はいからさん」のことを噛み締めております。


再演という表現では納まらない堂々たるお披露目公演

タイミングよく9月末に、タカラヅカスカイステージ(宝塚の専用チャンネル)で2017年の初演時の「はいからさんが通る」を放送していたので予習してから、今回の大劇場公演を観に行きました。
もちろん初演時の作品も素晴らしかったのですが、再演という表現では納まらない作品でした。あらゆるものがグレードアップしていましたし、あらゆるものが新しかった。

初演時と比べて説明的なシーンが減り、その分、みなさんの台詞回しに余韻が出たように感じました。観客がひとりひとりの人物を掘り下げる隙間があったというか、ひとりひとりに厚みがあって、登場人物全員をを好きになってしまうという。幸福感あふれる作品になっていました。

柚香光さん演じる伊集院忍少尉はさらに器の大きな男性になっていたし、華優希さん演じる花村紅緒は芯がしっかりした余裕のある女性になっていたし、初演から引き続きの役の方は2年半の歳月で確実にその魅力を増し、今回からの方はこの方のこれだったのか、と見事にハマっていらっしゃって、すべてがもう本当に素晴らしかった。

そして、やはり大劇場。どれだけの素晴らしい舞台機構が揃っているのかということをまざまざと目にしました。観客が観に行った時に見える世界だけではなく、舞台美術や衣装など舞台を支える部分もこの上なく細やかでダイナミックで職人の技のあれこれが詰まっている。これぞ宝塚という世界を見せていただきました。

余談ですが、ちょうど東京宝塚劇場の向かいの日比谷シャンテにて、柚香光さんのプレお披露目公演となる「DANCE OLYMPIA」の衣装が展示されていたのを見ましたが、あまりに細かく豪華な細工に言葉を失いました。このレベルの衣装がひとつの公演で何着も何着も作られる宝塚。すでに伝統文化ですよね。長く愛される理由はこのような細部のこだわりにもあるのだな、と。ずっと見ていたくなる芸術作品でした。

プレゼンテーション1


進化の速さ

今回、幸運にもチケットが取れないと有名な宝塚で2回も観に行くことができました。それも中一日で両方のフィナーレを...!
中一日ということはつまり2公演分しか間が空いていないのですが、そんな短期間だったはずなのに進化が途方もなくて、2回目の衝撃たるや…!
(個人的には特に1幕最後のシーンの破壊力がすさまじくなっていてですね…あのシーンだけでもエンドレスでリピートしたい…)

2日前に観たはずなのに何度泣かされそうになったか。舞台から客席に飛んでくる想いの強さ、深さ。こんなにだったっけ?と驚きました。もちろん最初に観た時もすでにこの上なく完成されていたのです。素晴らしいものがもう一度観れるという喜びとともに帰途に就いたはずが、2回目での余りの進化に再度心を掴まれ、2回目の帰途はなぜもう観られるチケットがないのかという嘆き。(2回も観られるだけで充分に幸せなのですが)きっとこうして宝塚の沼にはまっていくのですね。。。

東京宝塚劇場公演の前半でこれです。千秋楽には一体どうなっているのか。楽しみであり、恐ろしくもあり。


新生花組の幕開けにふさわしい大劇場公演

まだ公演中なのでネタバレは避けますが(好きなシーン、表情事細かに描写したい。。。)、新生花組の幕開けにふさわしい素晴らしい作品だと心から感動しました。

若いトップお二人のフレッシュながらそれぞれに積み重ねてこられたものが、トップとしての責任と共に花開いたように見えました。これからもずっと見続けたい、応援したい。そんな気持ちです。

ネタバレは避けたいのですが、それでも最後にこれだけは言いたい。新トップのお二人の笑顔がよすぎるのです…。ラストのペアダンスで顔を見合わせて笑う表情ときたら。無邪気に本当に楽しくお互いが愛おしいような笑顔で。お似合いすぎる。。。ずっと見守っていたいです。

まさに夢のような時間でした。ありがとうございました...!

YouTubeで宝塚大劇場での初日の様子が見られるのでぜひご覧ください。

そして、そして、千秋楽の11/15(日)には全国の映画館でのライブビューイングの他、ライブ配信も行われます。進化の目覚ましい新生花組です。一度観た方もぜひご覧いただくことを強くおすすめさせてください。


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おそらく柚香沼に落ちたであろう、観劇直後の興奮したツイートがこちら。笑


おすすめの作品などを教えていただけるととてもうれしいです。