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#自己欺瞞
今はもう傷跡すらない過去に胸を痛めている。
もう大丈夫?
そんな訳ない。
押さえつけてたのは、
血が溢れていたから。
風に触れただけで、傷口が痛んだから。
今でもまだ、こんなにも生々しい。
手を離すことなんてできない。
掌に覆われた痛みは、あの時の鮮度のまま。
それが、幻想?
傷はもう癒えた?
血は止まり、膿もカサブタも消え、
何事もなかったような綺麗な皮膚があるの?
こんなにも痛いのに…
そうだろうか?
傷つい
楽してキレイになれるのか?
誤解を恐れずに言えば、自分は完璧であった。
そんな昨日までの自分を壊して、新しい自分になるために今日という1日が与えられている。
というのは、心の有り様としてどうだろう?
もちろん、現実は完璧とは程遠いし、社会的には底辺だし、交友関係も散々だ。
できることなら、社会的に成功して、周囲から好かれていて、満たされた現実を心豊かに生きてみたい。
けれど、そういう現実を望む限り、心は闇を抱え続ける
なんだ。楽して生きたかっただけだった。
現実が辛いのは、私が間違っていたから。
それに気づいたのは、去年の夏だった。
シンプルに価値観を変えれば済むだけのことを、価値観にそぐわない現実を、自分の尺度に変換し、解釈によって納得するという、なんとも面倒くさいことをしていた。
自分を責めることは格段に減ったし、心が疼くこともほぼなくなったので、だいぶ楽にはなれたけれど、現実が嫌になることはままある。
感情に呑まれて、不機嫌を撒き散らさない