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それでも世界は止まらずに進んでいく。

先日、実家で飼っている愛犬、まるおが亡くなった。
フィラリアが原因とのこと。

11歳だった。

結婚してからはそんなに頻繁にまるおに会えなくて、たまに実家に帰った時はまるおと戯れるのがすごく楽しみだった。

まるおは耳のマッサージが好きだった。
昔ネットで、犬はよく耳を動かすからマッサージしてあげると喜ぶっていうのを見てマッサージしたら気持ち良かったみたいで、マッサージして欲しいときは私の手に耳を押し付けてきた。

まるおはとってもいい子だった。
動物が苦手だった私に動物と触れ合うことの楽しさと癒しを教えてくれた。

わたしはだいぶ前から、いつか来てしまう、まるおの死をとても恐れていた。
まるおがこの世からいなくなってしまうことにとてつもない恐怖を感じていた。

でもそれは突然おとずれた。

まるおの調子が悪いと母から連絡があり、その翌日に亡くなってしまった。

連絡が来た時点ではまだ受け入れられなくて、でも喪失感でふわふわと浮いたような気持ちだったけど、その翌日、まるおの火葬に立ち会うために実家に帰り、車の中でタオルケットに包まれたまるおを見て涙が止まらなかった。

ペット葬は穏やかに、滞りなく行われ、それに立ち会えたことで自分の中で少しまるおの死を受け入れることができ、たくさんの思い出と共に生きていく決意ができたようにも思う。

とはいえ次の日から元気に過ごせる訳もなく、思い出しては涙し、心身ともにかなり落ち込んでいて。

でもそんなことは関係なく世界は動いていて。

最近すごくストレスに感じていることがあるんだけど、もちろんまるおが亡くなった悲しみなんて関係なくそのストレスも追い打ちをかけてくるわけで。

そんな自分を客観的に見て、「あ、鬱ってこうやって始まっていくのかな」と感じた。

自分は止まってしまっても、自分以外はずっと動き続けていて、誰も、何も自分に合わせて止まってはくれない。

とんでもない置いてけぼり感。

頑張りたいのに力が出せなくて、空回りして自己嫌悪に陥って。
でも周りはずっと動き続けていてうまくいっているように見えて。


客観的に見れたのは救いだし、夫の存在にだいぶ助けられて、なんとか穏やかに生きてる。
体のだるさがひどく、1日12時間寝てもぜんぜん寝足りなくてしんどい日々ではあるけど…

起きた出来事をどれぐらい辛いと感じるかは人それぞれだから、自分よりもっと辛い出来事があった人だってたっくさんいるだろうけど、どうか焦って無理矢理動き続ける世界に戻ろうとしないで欲しいと思う。

世界は動き続けているように見えて、みんなそれぞれ止まったり、ペースを緩めたりしている。
止まらずに動いているものだけが目につくようになっているだけなんだ。

そんなことを自分に言い聞かせつつ、これを見てくれているあなたにも伝わったらいいなと思って。大泣きしながら記しておく。

まるおは車に乗るのをすごく怖がっていたので、歩いて行ける距離の世界しか知らなかったから、これからはまるおをいろんな場所に連れて行ってあげたいな。

これからはずっとずっと一緒。

ありがとう、まるお。大好き。

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