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備忘録:出勤再開から1ヶ月

緊急事態宣言より約2ヶ月、私は人生で初めて在宅勤務を経験した。
そして今毎日会社に通う生活に戻り、約1ヶ月が経つ。

この数ヶ月は、今後自分がどのように過ごしたいか考えるきっかけになった。
まだ考えが整理されているわけではないが、現時点で感じていることを備忘録として残したい。

食べることについて

在宅期間中、まともな時間に料理を作り、夫と二人で食卓を囲めるというのがとても嬉しかった。

餃子を皮から作ったりベーコンを燻製してみたり、普段しないことに挑戦できることも楽しかったし、ずっと家にいることで仕込み等をしたり、小さな工夫がしやすい環境だったのも良かった。

2ヶ月の在宅期間、時間的に余裕があったのも大きいが、数回Uber Eatsと冷凍ラーメンに頼ったくらいで、特に困らなかった。
疲れていると、夫が作ってくれたのもとても大きい。

そして日々自分で作っていることで、夫や他の人(Uber Eats)が作ったご飯を食べるとなんだかすごく感謝の気持ちが湧いてくる。

つくることを続けることは、日々の食べるに自覚的でいることでもあるのだと思う。

元の生活に戻って1ヶ月が経つが、なんとかお弁当作りを続けている。
お弁当を作っているのは節約という意味も大きいが、今の自分を気分として支えているのは「あまり消費者でいたくないなぁ」という思いだ。

私は美味しいものを食べるのがとても好きなので、たまに素敵なレストランに行くのだって、ひとりで外でラーメンを食べるのだって、別にやめるつもりはない。

だからこそ外で食べるのを楽しむためにも、自分の食のベースは自分で作りたいなぁ、と思っている。

学ぶことについて

在宅期間の2ヶ月間、オンラインに限らず読書をしたり、学ぶ時間に当てられる時間が多かったのが、とても嬉しかった。

ツールも充実している今、逆に学ぶことに対して言い訳することは出来なくなっている。忙しくても工夫すれば、学ぶ時間を確保することは出来る。

またこの混乱の最中で自分で物事を見極める(でも決めつけない)力がとても大切だと感じるようになった。アメリカも今本当に大変なことになっているけれど、本当の意味で他人の立場に立って考えようと思うと、ものすごく勉強が必要だし、自分の考えに偏りがないか常に精査する必要がある。

もちろん仕事に関する勉強も行う必要があるが、一市民としての学びの必要性、というものも強く実感した。色々なことを幅広く学んでいき、感じたことをまずは小さなステップとして行動に移す。そんな循環を作っていけるように、日々学び思考し続けたい。

オンラインの活用について

ここ数ヶ月の間、仕事でのオンライン会議を別にしても、結構オンラインツールは活用した気がする

配信関係だと、
・新生音楽(Youtube配信)
・One World : Together at home(レディガガ主催のチャリティライブ)

インタラクティブなものだと、
・オンライン料理教室(インド、フランスとつないだ)
・哲学者による哲学講座
・オンライン英会話
・コーチングの練習・授業
・コーチング(受ける側)
・日本にいる難民の方とのおしゃべりイベント
・ダンサーによるヨガ・ストレッチ

その他オンライン講座
・英語
・Python

などなど。
改めて羅列してみると、かなり多岐に渡っている。
色々なプラットフォームがあることで、社会人が学ぶハードルが下がっているのはとても良いことだと思う。

在宅勤務をしていた2ヶ月は予定がシンプルだったので、予定が組みやすかったことも功を奏した。

ライブや美術鑑賞などはやはりその場に行きたい気持ちがあるが、この数ヶ月活用していたツールのほとんどは今後も使い続けたいものばかりだ。

出勤する生活に戻ったけれど、在宅中のよい習慣はなんとかして続けたい。
通勤時間は英語のPodCastを聴いたり、本を読んだりして足りないくらいだけど、
やはり帰ってくると疲れているため、集中できる時間が減っているのは否めない。

週末も合わせて、時間の使い方を考えて行く必要がありそう。
自分なりの学びのサイクルをもう1ヶ月くらいかけて、しっかり構築して行きたい。


通勤について

普段通勤に片道約1時間かけている。満員電車はもちろん好きではない。
通勤再開も最初はとても嫌だった。家でも仕事できるのに、と。
でもただストレスを感じているのも勿体無いので、Podcastをきく時間+洋書を読む時間とすることにした。
そうするとあっという間に職場の最寄りの駅まで着いてしまう。
もし座れるのであれば、もっと長くても問題なさそう。

暑くて人がたくさんいる状況は快適とは言えないが、見方を変えると、結構有効に使えるものかもしれない。

仕事についても職場にいた方が、ちょっとしたことを聴いたり雑談したりする時間は増えるので、チームとしての連帯感が増す部分はあると感じる。

個人的には週の6割リモートが希望だけど、今の状況でもうまく過ごすことはできる気がする。

都会に住むメリットについて

今は中央線のギリギリ23区外という場所に住んでいるが、東京なので家賃はそれなりに高い。
食べ物屋さんはたくさんあるし、食材やら洋服やら何を買うにも困らない便利な場所ではある。

在宅勤務で外に出れない日が続いたけれど、私にとってはそれ自体が大きなストレスになることはあまりなかった。
私は本来家で過ごすのが好きなようなのだ。夫は私に輪をかけて、ひたすら家で過ごしたい人だ。

となると、都会に住むメリットってなんなのだろう、ということを考えざるを得ない。

ごく個人的だがメリットとして挙げると、

・平日夜ライブに行ける
・都内のギャラリー・美術館のアクセスが良い
・面白い本屋に日常的に行ける
・トークイベントなどに参加しやすい
・センスのいい古着屋さんがある

こんなところだろうか。
つまり多様な文化活動にアクセスしやすい、というのが私にとって都会の魅力となっている。

しかしライブだって美術館だってもちろん毎日行くわけではない。
飲み会はたまにあってたくさん話せれば、それで十分。
週末は出来れば混雑しているところへ行くより、のんびりしたい。

同じ東京であっても、西へ1時間弱進むと家賃は半分になる。
今までターミナル駅(横浜、新宿、福岡の天神)に電車で15分以内という
場所にしか住んだことなかった私が、初めて本格的な田舎に住むかもしれない。
そんなことを考えると結構ワクワクしてくる。

お金への依存度を下げて楽しく暮らしたい、そんなことを最近よく考えている。

仕事について

エンジニアをして、ソフト開発や測定などをしているが、それはそれで結構面白くやれていると思う。
専門家として力をつけると共に、ファシリテーションなどチームをまとめる力も今後つけていきたいと感じている。

一方で、「自分のしたい生活をするために残業はあまりしたくない」というのはこの2ヶ月でより明確になった。
それを実現するためには、自分の仕事のクオリティを上げる必要がある。
ただ作業する時間ではなく、思考する時間を増やし、効率的に進める。

そういったことを考えながら、仕事と生活のよいエコシステムを作っていきたい。またバランスが変わった時は、都度見直せる自分でいたい。

消費することについて

2ヶ月在宅で過ごすことによって、普段より少しだけ丁寧な生活をすることが出来たと思う。
しかし普段の生活においては疲れていると特に、自分の中の消費者的な人格が強調されてしまう。

しかし「この数ヶ月全世界の経済活動がストップしたことで、地球がきれいになった」というニュースからもわかるように、私たちの消費活動は確実に他者へ影響を及ぼしている。

何かを買うときに自分のベネフィットに加えて、その他の人のベネフィットやそれによって他者や環境に及ぼす影響を考えられるようになりたい。

まとめ

改めて羅列してみると、この2ヶ月の間で自分自身が色々なことを感じたのだなぁ、と思う。
また総じて感じるのは、きっと私はつくる側でいたいのだな、ということだ。

ニュースを見て落ち込んでしまうことも多かった一方で、在宅期間中の生活は自分の生活を自分で作ることが出来るという喜びがあった。
そして今どんな状況であってもこの実感を持ちながら生きるためには、どのようにしたらいいか、模索している段階だ。

自分の生活をデザインするということ自体、きっととても面白いものだ。
もちろん時間・体力・経済どれをとってもリソースは無尽蔵ではない。
リソースを拡張する努力をするというのも一つの方向性だけど、そればかり追い求めるのは自分がしたいことと少し違う気がしている。

制約条件化であっても自分らしい生活を作り、日々心が満足する生活を送るそんなことが出来たら私にとってはとてもしあわせだと思う。

まだまだ今後のことはわからないし、半年後には感じていることも変わっているかもしれない。
だからこそ、今感じていることを大切に日々歩んでいきたい。

まずは月曜日からの1週間工夫しながら、楽しく過ごしたいと思う。

2020.6.21.


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