【メルボルン の悲劇2024】海外で暮らすアパートでの水トラブル
娘の高校留学を機に、メルボルンに移住して395日となりました。昨年のちょうど今ごろ、初海外移住&初賃貸契約であたふたしておりましたが、今週、思っても見なかった事件が起き、またもやあたふたしました。
嘘だろ。突然、水道の根元が壊れる
ガチャッ。
18時ごろです。キッチンで夕食の準備をしていると、突然、水道の根元がぐにゃりと曲がり、そのままガチャッと外れてしまいました。“えっ、ウソでしょ、何があった?!” 。とりあえず蛇口を締めました。
じつを言うと3ヶ月ぐらい前から少し根元がゆるんでいるとは薄々気づいていましたが、使う分には問題なかったのでそのままにしておいたんです。自室にいた娘に声をかけ、ふたりで応急処置の方法を考えていると娘が蛇口の後ろにペットボトルをおきひもでぐるぐる巻きにして、何とか固定してくれました。それはギブスのようでした。
1年ぶりの登場。管理会社のボブに助けを求める
翌日、アパートの管理会社に連絡をしました。じつは、昨年に引っ越した当初、電気がなかなか開通せずかなり苦労していまして、その時に管理会社のボブ(仮名)とやりとりをしていたので、彼の携帯電話に直接連絡をしました。
「ボブ、久しぶり。アパートに住んでいるMADOKAだけど、水道の蛇口がいきなり壊れちゃったの。直してくれないかな?」
用件だけをテキストで送ると1分もしないうちに返事がきました。
「オレは配管工を手配することはできるけど、それを支払うのはオーナーの責任だぞ。管理会社が負担するものではないんだ」
「わかった。じゃあ、不動産屋さんに連絡すればいいってこと?」
「MADOKAはこのアパートのオーナーだっけ? それとも、借りているの?」
「買ってないよ。不動産屋さんを通してオーナーさんから借りているの」
「ならMADOKAが修理する必要はない。所有者のオーナーが負担するものだから、不動産屋さんにすぐ連絡をして。もし、階下に水漏れしたら大変だから、急いでくれ」
「了解! すぐに連絡する。いろいろ教えてくれてありがとね」
ボブはすぐ返事をくれるので頼りになります。
↓移住直後、アパート入居で事件が続き、そのたびにボブに助けられました。
水道の根元は直ったけど、今度は冷水がでなくなる
さっそく不動産屋さんに連絡をしました。すると、すぐにメールがかえってきました。
「MADOKA、それは大変だ! 至急、水道工事をしたいから今日の午後は空いている?」
あいにく午後から娘の学校へ行く用事があり、都合がつかなかったので翌朝の朝イチ(10時~11時)にアポイントを入れました。蛇口は壊れたままでしたが、娘の応急処置のおかげで何とか炊事はできました。
翌朝の10時30分ごろでしょうか、30代ぐらいの水道工事の男性がひとりでやってきました。
「いつ壊れました?」
「えっと、先週の金曜日の夕方だったので3日前ですね。突然、蛇口の根元が外れちゃいました。水漏れはしていなんですけどね……」
男性は生粋のオーストラリア人で、オージーアクセント&早口。何となく会話は伝わっているようで、すぐに作業をはじめました。
40分ぐらい経ったころでしょうか、蛇口が元通りになりました。
「よし、コレで直ったよ。蛇口をひねってみて」
「ありがとう、いい感じだね」
ニコニコ答えていると、彼がちょっと怪訝な顔になりました。
「どうしたの?」
「あのさ、冷水ってでるの?」
「えっ、もちろんでるよ、右にまわすと水、左にまわすとお湯になるから」
「おかしいなぁ、右にまわしても冷水にならない……」
彼は一旦車に戻り、新たな道具と新品のホースを持ってきて付け替えていました。さらに待つこと30分……。
「よし、コレで直ったよ。蛇口をひねってみて」
「わっ、冷水がでた、お湯もでるよー」
「コレで修理は終わったよ」
彼は証拠のために修理後のキッチンを撮影していました。
あれあれ、今度はガスが点火しない。いったい、どした?
ちょうどお昼になったので、昨日の晩に作ったミネストローネを食べようとガスコンロのスイッチをひねると、ガスのニオイはするのに点火しません。今朝までちゃんとガスに点火していたのに、何度ひねってもつきません。“さっきの工事で何かしたんだ…”。きっとどこかのレバーを閉じたのでしょう。ガスは素人が下手にいじると怖いので、すぐ水道工事の男性に電話しました。
「さっきは修理をしてくれてありがとう。あの、ガスが点火しません」
「わかった、今すぐ戻るからちょっと待ってて」
10分もしないうちに彼は戻り、ガスの点火するための栓を開けてくれました。
「よし、直ったよ。ガスのレバーをひねってみて」
「ありがとう、コレでランチ食べれるよ」
彼はまたにっこりして部屋を出ていきました。
トラブルに見舞われるたび、人は成長できる
一連の作業が終わり、不動産屋さんと管理会社のボブにメッセージを入れました。不動産屋さんには念のため、借主(私)に修理に関して支払う義務がないことを確認しました。
「修理に関してはMADOKAが負担することはありません。オーナーの責任になるので安心してください」
メルボルンで暮らして1年になりますが、郵便や宅配事情、ライフラインを含めて日本のほうがはるかにきめ細やかで丁寧なサービスです。例えば、郵便の再配達はないので、不在の場合は近所の郵便局に取りに行くしかありません。ただ、今回の件に関しては、管理会社のボブが言うように階下に水漏れしたらやっかいなことになるので、不動産屋さんも迅速に動いてくれたんだと思います。
トラブルに見舞われるたびに、海外の暮らしに慣れてくるものですね。1年前の私と比べるとはるかに成長しています。トラブルが起きないことに越したことはありませんが、“問題に対処する力”ができている自分を褒めることにします。
それから、応急処置のアイデアを考えてくれた娘にも感謝します。
娘よ、ピンチを救ってくれてありがとう。これからも一緒に乗り越えていこう。
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