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「オジサン」から学ぶ世代間ギャップを埋める方法

先日このような本を読みました。

「なぜ、人と仕事に困っているのにSNSを始めないんですか?」

Tiktokフォロワー150万人をかかえる大京警備保障という、警備会社の社長さんが書かれた本です。

いわゆる3Kと呼ばれる業種のTiktokが、どうしてこれほどのフォロワー数を抱える人気になったのか。

そこに至るまでの葛藤や苦労、創意工夫が見てとれる良書でした。

歳を重ねれば、自分の意見がしっかりすると同時に、頭や感覚も知らず知らずに固定されていきます。

気持ちだけは若いつもりでも、経験値が上がるほど先回りして結果を決めつけてしまう部分もありますよね。

この大京警備保障の社長、櫻井氏はまずは自分たちの感覚や常識、固定概念を一旦脇において時代や世の中の流れ、若者の感覚を理解しようとした点がすごいなと思います。

そしてすぐに実行したこと。

著書の中で、Z世代の理解という章がありますが、これから世の中を動かしていく若者の文化を知らぬ存ぜぬでは、この先やっていけないと仰っており、これには深くうなずきました。

私にも17歳と14歳の娘がいますが、考えるのはやはりこの子たちの将来。

私の人生はもう半ばを過ぎ、あとはいかに楽しく健康で1日1日を大切に過ごせるかという終わりを見据えた生き方になっています。

しかし彼女たちにはこれから、仕事、恋愛、結婚、出産などライフイベントがたくさんあり、その中でもお金と直結する仕事やキャリア形成というのは大きなウェイトを占めてきます。

どんな職業につくのか。

何を生業としていくのか。

学歴社会、資格優位、大手志向の風潮はまだまだ残りますが、そこから外れた者は自分の道を模索しなければなりません。

我が家は高校中退、不登校とすでに「一般的に良しとされるルート」からは外れました。

ですから尚のこと、彼女たちの個性や強みの発掘をサポートしなければならないと思っています。

そうした時に、彼女たちの世代が何を考え、何を見て、どう感じているのかを理解しなければ、「親としての意見」だけを押し付けるカタチになってしまうでしょう。

私は身近に娘たちがいることで、この「Z世代の理解」の重要性を肌身で感じています。


はた目には何時間もスマホを見ているだけにしか見えません。

いちいち詮索しないので、具体的には何を見ているのかは知りませんが、理解しようとすれば自ずと会話をするようになります。

そしてその会話から、彼女たちがスマホでどのようなコンテンツを見て、どう感じているのかを伺い知ることができるのです。

これは親にとっての安心材料にもなります。

SNSで炎上している件について、どう思っているのかを聞くことで、物事の善悪をどのように認識しているのかがわかります。

好んでいるアニメや音楽などエンターテイメントを共有することで、今なにに関心があり、どのような恋愛観や人生観を持っているのかがわかります。

わざわざ顔を突き合わせて、親としてスマホやSNSの使い方についてコンコンと言い聞かせなくても、日ごろから情報を共有し、理解しようと努めることで自然と教育が出来ていくのだと思います。

頭から理解できないと決めつけるのは簡単です。

親という権力をつかって意見を言うことも簡単です。

しかしもう子ども世代には通用しません。

親としての意見をしっかり持ち、かつての昭和の良かったところも踏まえながら、彼女たちの価値観や世界に寄り添っていく姿勢を持てるかどうか。

今回、こちらの本を読んだことで改めて親子間についても考えさせられました。

SNSを「ただの遊び道具」「娯楽」「若者のもの」「わからない」と言ってしまった時点で、見えない壁ができてしまうでしょう。


それからビジネス面で言うと、「SNSは不要!」「毎日更新なんていらない!」といったキャッチコピーの広告や、「Tiktokにはターゲットがいない」「インスタ頑張っても全然集客できない」「よくわからない」など、SNSに対して消極的な傾向(特に40代以降)も一部見られますが、

これは圧倒的な機会損失です。

そもそもSEOとSNSを比較すること自体もナンセンス。

全く別物です。


確かに「SNSを更新しなければ!」と思うと大変でしょう。
その気持ちは私もよくわかります。

私もこんな仕事をしていても、いつもいつも調べながらですし、流行についていくのも大変です。

しかし時代がもうSNSを中心に動いていることは、テレビのニュースやバラエティなどを見ても顕著ですよね。

朝の情報番組を見れば、SNSから生まれた〇〇、インスタ映え〇〇といった情報が流れ、炎上ニュース、SNSトラブル・・・SNSにまつわる話題はことかきません。

報道の仕方については賛否あるでしょうが、SNSというのは私たちの生活に大きな影響を与えています。

SNSを通して人生が変わった若者も少なくありません。

シンガーソングライターなどは良い例でしょう。

もはや見て見ぬふりはできないのです。

もちろん、何をどのように使うかは人によって異なります。
特にビジネスで集客や採用に活用したいと考えた場合は、ノープランではいけません。

戦略を考えつつ、楽しむこと。

SNSで有益な情報を発信しようと身構えるのではなく、自分の仕事の延長線上で、どうやってユーザーを楽しませ関心を持ってもらえるかを常に模索し続けることが重要です。

「わからない」と諦めた時点で成長はない。

そのことを改めて感じさせてもらえた大変すばらしい書籍でした。

いわゆる「オジサン」(著者もそう仰っています)と呼ばれる経営者が、「人手不足」という課題を通して、ジェネレーションギャップへの理解に奮闘する姿には、同世代として勇気をもらえます。

ぜひ経営や集客、認知に悩む方や「SNSなんて」と思う方も、一度手に取っていただき、書かれていることに対してどう感じるかで、ご自身を知るヒントにもしていただければと思います。

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オフィスディーフロウ代表/札幌
道源 まどか
Instagram運用代行・デザイン
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https://www.officedflow.com

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