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祖母からのギフト

お盆の最終日の朝、実家の母からの電話で97歳になる祖母が他界したと知りました。
母と話し合うと、私の意向とは関係なく今回は行かないということで、母が私の動き方を決定しているのでした。
それは母なりの愛情とか配慮からですが、私もこんな時に「いいえ私は行きます」とまでは言わずにおきました。

私は、祖母へ(魂が自由になって身体の苦痛もないし楽になって良かったね)と心の中で語りかけ、亡骸を一目でも見たいとか儀式に参加したいという気持ちには余りなれませんでした。
感情的な場所、特に哀悼の場所で同じ態度でいることを要求されるのが得意ではなかったし、(あんなに可愛がられたのに薄情な奴だ)と思われても良いことにしました。

何となく宙ぶらりんな気持ちでしたが、うちの神棚どうするんだっけ?半紙を貼って閉めるのかなと疑問が湧いて来て、検索すると同居していない親族の家はやらなくてもいいように出てきます。色々考えて、それ系の本を一冊買ってこようと家を出たのでした。

在庫が豊富な、丸の内オアゾの丸善まで行きました。
目的の本を選んで、何となくもう一冊スピリチュアルの本が欲しいなと見ていた時、一番上の棚にアニータ・ムアジャーニさんの本を見つけました。
私はかつてアニータさんの『喜びから人生を生きる!』を読んでとても感動し、自宅で読書会をやったことがありました。
シンガポールで生まれで香港で育ったインド人のアニータさんは、末期癌から臨死体験を経て奇跡の治癒をとげ、恐れずに本当の自分を生きるためのメッセージをこの本で語っています。(帯は山川紘矢さんと亜希子さんです)

私はアニータさんの3冊目の著書『繊細さはこれからの時代の強さです』をほとんど吟味せず買いました。それは以前に中村天風さんの本『運命を啓く』を買った時と同じ感覚でした。

祖母が今の私に必要な本を教えてくれたのかしら?
表紙には繊細な人、エンパスの人、これはあなたのための本です。とあります。
繊細さんがHSPと言われてるのはなんとなく知っていました。でも私は自分にレッテルを貼るのが嫌で、そんなに気にしたことはありません。それに「私はエンパスだから!」と言いながら、同意し難いことをしている人を過去に見ていたのでエンパスという言葉に余り良い印象を持っていませんでした。

アニータさんは自分がエンパスであると知り、同じように生きづらさを感じている人たちに、境界線を引いて不快な物事から距離を置くことで自分を守るのではなく、むしろ自分を受け入れ拡大や解放して外へ出ていくための取り組み方法をガイドしています。

私は自分をエンパスだとは思っていませんでした。
私はある程度人生経験を経て自分を知り、犠牲者にならない生き方を意識して来ました。
エンパスが陥りがちないくつかの課題はクリアしていました。
けれどもこれは自分のための本だと分かりました。
なぜなら、彼女のエンパス度診断テストで、私はかなり高得点であり「あなたは間違いなくエンパスです」に当てまったからです。(その上には「完全なるエンパスです」もあります)
※後でHSPのサイトで、診断をやってみたらHSP度は「中」でした。HSPとエンパスは定義に違いがありました。

私は人の気配に敏感で保育園ではみんなが寝静まってからでないと寝られない子供でした。感受性が強く本やテレビの物語に入り込んでは号泣する泣き虫で、ありのままの自分を出すといじめに遭い、押しの強い人がいると自分を押し込めて譲ってしまい、注意欠陥が大いにありました。今でも集中やリラックスをするのに一人の時間が人一倍必要です。万事気になって落ち着かないのです。

でも、チャネラーさんなどに「あなたはものすごく繊細です」と言われると負けたようで、弱い人間ですねと言われているような気分になりました。泣き虫を治すために、感情を感じないようにして成長しましたが、先日も事例で出したヒューマンデザインシステムのチャートに私の特質が現れているのは認めています。
感情センターに全くゲート(数字)がないのです。

実はルートもないんだよね


これは、自分と他人の感情の区別が難しいという特質です。その代わり相手を察する共感力があります。
もとい顕在意識の太陽のゲートが57直感からの明晰性(マイダンジョンカード:観音)であり、57は他に「優しい人」という意味もあります。

驚いたことに、57-10はマイダンジョンカードで「ミケランジェロ」ですが、アニータさんの本にもミケランジェロという言葉が出てくるのでした。(解説自体は関連しません)

私はアニータさんが書いているように、メディアの危険性を自覚してTVは長い間見ていませんでした。でもパンデミックの時に恐怖を煽る不特定多数のTwitter情報を拾いすぎて翻弄されている自分に気づき、そこから脱出しました。

他人が望んでいるものへ自分を合わせることはそれほどしていないと思いましたが、母への妥協は揉め事を避けたい性質でもあるし、契約中の仕事にいつでも対応できるように、時間があっても自分のやりたい表現に取り組むのを後回しにしていました。

時には描きたい絵に取り組むこともありましたが、いつも混乱してまとめることがほとんど出来ませんでした。
それが30年近くも続いて来たのです!
リキテックスで描くとのびやかに描けないし、クレパスの艶やかさが大好きだけど細い線が描けないし、色鉛筆は細かく描けるけど薄すぎるし、カラーインクの鮮やかさや濃淡が好きだけどコントロールが出来ない。頭の中で矛盾してこんがらがって、いつも投げ出して自分はダメだと思ってしまうのでした。
やり直しができるデジタル制作がずっと楽だったのです。

それが最近、自分を許してありのままに受け入れ、表現することは自分が選んできた人生に不可欠なテーマだと認めて、すぐに結果を求めず、心を込めた表現を本気でやると決めた時、大きな変容が起こりテーマやイメージがクリアに見えるようになりました。


そんな時出会ったアニータさんの本は、繊細さを持つ自分の能力を敬い、光を輝かせ、ローモデルになれるようエンパスの人を勇気づける内容になっています。

アートはまだまだ未熟ですが、本の中の「私は自分に対して愛情や感謝を抱いてくれる人とだけ関わります」や、P234の「本質的にエンパスは深い神秘と波長が合っており、・・・中略・・・自分の才能を使って他人が心地よくなるよう助けることは生まれつきのもので、そうすることで自分自身がもっと心地よさを感じるようになるのです」という言葉を大切に、本の中のマントラやワークに取り組みながら自己表現を磨きます。
私の潜在意識側の今世の使命は61:神秘・内なる真実です。

祖母は「恐れずに自分の人生を生きなさい」という後押しに、初孫だった私へこの本を手渡してくれたのでしょう。
ありがとう、おばあちゃん。

追記:HSPにも種類があるという解説を見つけたので貼っておきますね。
HSP、HSE、HSS型HSP、HSS型HSEの4種類に分かれています。
私が読んでみて一番自分にしっくり来たのは、6%しかいないHSS型HSPでした。外の刺激にも人にも好奇心旺盛なのでHSS型HSEもありうるけど、信頼関係がある場合を除いて、チームワークやリーダーシップについてはあまり得意ではないです。(信頼関係のある環境ではかなり役立つ人)


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