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中年の壁を感じて

40歳になって「これが中年の壁かな」って感じるようになった。

10代は思春期。無力感と可能性を感じてジタバタしていた。
20代は、とりあえず走っていた。就職して自分で稼ぐようになった。でも、生活に余裕はない。もっとお金が欲しい、楽しいことをしたいと思って、あまり考えずに走っていた感じだった。
30代は成長。30歳で結婚し、35歳で娘が産まれた。結婚して生活がそれまでと大きく変わった。娘が産まれてからはもっと生活が変わった。
30代後半は家庭と仕事の両立を意識して頑張ってきた。ありがたいことに仕事でも評価され、順調なキャリアを歩んできていると思っていた。

それが40歳手前で崩れた。
突然首肩の凝りが強くなり、精神的にも不安定になった。職場でも仕事の話が頭に入ってこないし、頭が動かなかった。
1ヶ月仕事を休ませてもらった。最初は寝てばかりの生活。散歩から始めて、少しずつ外出するようになった。

1年経過し、今は普通の生活を送っている。仕事に前のように通っているし、家での生活も普通だ。

ただ、内面や意識の面では40前の頃と大きく変わった。
30代の頃は頑張ればなんとかなると思っていた。一生とまでは言わないが、おじいちゃんになる前まで自分は頑張り続けられると考えていた。
それがまさかの40歳で「頑張れない」ことを体験した。自分の限界を感じた。これ以上は無理できない壁があったのだ。
今は「無理しすぎない」ことを常に意識して生活している。これまでの癖でついついいろいろ頑張りがちな自分を「あれ、頑張りすぎていないか」と止めている。無理すると体からも信号が来る。首肩の凝りが出てくると「あ、無理しているな」と気づく。

仕事のキャリアの面でも壁を感じた。
30代まで順調に会社のキャリアを歩んできた。エリートではないが、まあまあ良いルート。
しかし欲深い自分はもっと上を目指していたと思う。そして無理がたたって、体調を崩した。
1ヶ月の休みはキャリアにとって大きなダメージになった。
職場では、頑張りすぎさせちゃいけない人扱い。頑張りをセーブしている身としてはありがたい。でも、同期や後輩が頑張りを評価され順調にステップアップしている中からは取り残された。

キャリアをどんどん登るのが自分にとって幸せなのかも疑問に持つようになった。30代の頃は当たり前にステップアップを望んでいたが、それは本心からなのか。嫉妬や負けず嫌いの心からなのではないかと思い始めた。

まだ答えは出てない。でも、30代の頃の生活より今の生活に満足している。
謎の焦りはなくなった。以前は頑張りすぎ、無理しすぎて、意識してないところに負荷がかかっていたのだろう。常に何か焦りがあったように感じていた。今も焦ることはあるが、原因がわかりやすいので、対策もうちやすい。

小さな幸せも感じやすくなった。
家族がいて、楽しくすごせる時間。たまに1人でゆっくり好きなことをする貴重な時間。健康であること。
普通であることが当たり前でないことを感じている。

一方で、立ち止まったからこそ、今後どうするかを考えるようになった。
30代の頃のようにキャリアを駆け上がりたい気持ちはない。でも、諦めるほど歳をとってもない。
さぁ、どうしようかと考える時間は増えた。
毎回の結論しては、焦って決める必要はないで終わっている。まだ中年の壁の真っ只中にいる。慌てて方向を決めるのが良いとは思えない。

迷いは増えたものの、気持ちは軽くなった。
自分のことを以前より考えるようになった。
つらい中年の壁だが、今後の人生を歩んでいくためには、良いきっかけだったと感じている。
無理せずいろいろ行動して、新たな人生の方向を模索していきたい

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