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本の事。

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大事な事はいつもこの中にある。 随分前に書いた物も改めて記録。 読みたくなる本に出会ってもらえたら嬉しいな。
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#本好きな人と繋がりたい

仮面は、ないよりあった方がイイ。

道尾さんの本は、ハラハラドキドキしながら、頭の中が物語でいっぱいになる事が多いんですけど、、、、 今回はちょっと違った。 『笑うハーレキン』 家も家族も仕事もすべて失いホームレス生活をする家具職人のお話。 『道化師に涙マークを書いたらピエロになる。』 気になって、道化師やクラウンやピエロ、ジョーカーについて、調べてしまった。 ピエロの涙マークの意味を知ったら愉快に笑えなくなってしまう。。。 みんな生きる為、忘れたい記憶に蓋をして、素顔を隠し生きている。 程度の差はあ

その執着こそが立派な愛。

『ぼくのメジャースプーン』 ある小学校で起きた陰惨な事件。幼馴染のふみちゃんは、 ショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。 大切な彼女の心を壊した犯人に対し“ぼく”だけにできることがある。 声の力を持った小学4年生のぼくが、ふみちゃんを救う為、復讐をする為、犯人に与える罰について1度きりのチャンスをどう使うか、必死に考え戦う物語。 『正しいとか正しくないとかはっきりした答えがある問題じゃない。 そんな中でどうすることが自分の心に恥じないのか』 哲学とか心理学とか、色ん

『〇〇バカ』は魅力的

【ボックス】 百田さんの書く本は、その内容の専門性にいつも圧感してしまいます。 その分野を職業として生きていけるじゃないかって言うぐらい詳しく、 読んでるこっち側は、その専門用語の意味を調べるのに必死だったり。。 だからこそ、物語の中に深く入り込めてしまうのですが、、、 物語は地下鉄御堂筋沿線。 大阪人としては、リアルな舞台。 ゆう(木樽)ちゃんの真面目にコツコツと確実に仕上げる努力と観察力も凄い尊敬と憧れですが、カブちゃん(鏑矢)の真っ直ぐで無邪気なボクシングバカな

後悔の地獄に堂々とはまり込めばいい

『ハゴロモ』よしもとばなな 人は、大きなショックを受けた時 決して、自分の心を、過大評価してはいけない。 無理をして、はじめの頃に何でもない素ぶりをしたら 一生どこかが固いままになってしまう。 後悔の地獄に堂々とはまり込めばいい。 心の深い場所はそんな時じゃないと触れられない。 大丈夫。 必ず、戻ってこれる。 しかも、人を癒せる力と圧倒的な輝きが おまけとしてついてくる。 無理をしてはいけない。 無理が全ての悪い事を生み出す。 大丈夫。 人の感じる心の芯のところは、決して変