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東福寺展 トーハクの演出と五百羅漢図の解説に拍手喝采
先週は常設展でしたが今週は東京国立博物館の特別展に行きました。時間指定制でもなく、並ぶこともなく、展示室で並んで待つこともなく、トーハクの特別展でこれほど落ち着いて鑑賞できた展覧会はあまりないのでないでしょうか。
しかし、内容は「圧倒的なスケールですべてが規格外」です。
加えて、トーハクの解説が秀逸でした。仏教美術に関心を抱かせる取り組みです。
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圧巻なのは吉山明兆による大作「五百羅漢図」でした。
水墨と極彩色とが見事に調和した、若き明兆の代表作。1幅に10人の羅漢を表わし50幅本として描かれた作で、東福寺に45幅、東京・根津美術館に2幅が現存する。東福寺の伽藍再興運動のなか、至徳3年(1386)に完成したことが記録により判明する基準作としてもきわめて貴重である。14年に渡る修理事業後、本展で初めて全幅が公開される。
全幅が公開されますが、その解説が「粋」です。4コマ漫画で分かりやすく解説してあり、五百羅漢=仏陀の弟子で高尚なお坊さん、というイメージが崩れ、酒も飲み、他の羅漢の食事が気になり、人間味に溢れています。漫画の解説を読んだ後では作品の見方が変わりましたし、解説を参考に読み解く楽しさが加わりました。
仏陀の高尚なお弟子さんを描いた作品、というより、微笑ましく人間くさいお弟子さんたちを描いた作品、としてぐっと親しみが湧きました。
さらに、これまで五百羅漢や仏教美術についてあまり知識がありませんでしたが、もっと知りたくなりました。
Amazonで「五百羅漢」で検索しましたが、適当な解説本が見つかりませんでした。知りたい、知りたい、という欲求が高まります。
東福寺は紅葉が有名です。展示室には本堂と普門院・開山堂を結ぶ通天橋が再現されています。トーハクの演出には脱帽です。
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私は実際の通天橋に行ったことがありませんが、ぜひ行って見たいものです。ただ、人、人、人、で写真のような光景を撮ることは無理なようです。
今回の特別展はあまり人気がないようですが、展示物に加えてトーハクの企画力に拍手喝采です。
五百羅漢図は3回入れ替えがあるそうですが、入れ替え後にもう一度行ってみたいです。
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