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寺巡り 長谷寺、室生寺、浄瑠璃寺

大河ドラマの影響もあり、以前から行きたかった名刹に行きました。
奈良からレンタカーで、長谷寺、室生寺、浄瑠璃寺を巡りました。盛夏で酷暑のせいか人は少なかったですが、蝉の鳴き声が暑さを一層感じさせます。
長谷寺は初瀬詣での舞台。源氏物語、枕草子、更科日記、蜻蛉日記に長谷寺参詣の話が登場し、平安女流作家が訪れていますが、京都からは徒歩だとかなりの距離があります。ここまで徒歩で来たんだなあ、と1000年前に思いを馳せます。

境内図

長谷寺は山寺。奈良の山中に広大な境内が広がります。

紀貫之の歌
石段
結構キツイ

本堂は舞台になっており、十一面観世音菩薩が下界を暖かく見守っている感じです。

五重塔は境内の最高地にあり、本堂からの眺めは境内の位置関係がよく分かります。

五重塔
本堂から

世俗を忘れさせる山麓の境内を散策し、仏像を拝むと、平安女流作家たちが都からはるばるお詣りにきたのも分かる気がします。

長谷寺を後にして室生寺に向かいました。どんどん山の中に入っていきます。
室生寺は女人高野と言われているように人里から離れた山中深い土地にあります。

700段の石段があるとは知っていましたが、かなりキツイ石段です。


金堂への石段
金堂
五重塔

金堂の釈迦如来立像、薬師如来立像、文殊菩薩立像、十二神将立像は圧巻です。
金堂を後にして石段を登ると五重塔が視界に入ります。
ここから更に石段が奥の院まで続きます。傾斜がキツく注意して登らないと危ないです。

奥の院が見えてきました

脚はガクガク汗はだくだくです。

奥の院


奥の院の上から

石段が狭いので降りは登りより気をつけます。
よくまあ、こんな山の中の険しい山中にお寺を建立したものです。

室生寺の後は浄瑠璃寺に向かいました。
奈良の山中のくねった道路を1時間ほど北上しました。
浄瑠璃寺はトーハクで開催された京都南山城寺展で知りました。

長谷寺、室生寺の後だとこじんまりとした感じです。

三重塔
庭園と阿弥陀堂

長谷寺、室生寺と同様にインバウンドはいませんし、私以外には人がいません。
薄暗い阿弥陀堂に入ると九体の阿弥陀仏が目に入ります。中にいるのは私と職員だけ。
仏さんは平安から座っていらっしゃいます、と。
こんなに大きな仏像をどうやってトーハクに運び出したんですか?
寄木作りでして、三体に分けて運び出したんですわ。

阿弥陀堂は冷房はきいてないですが外界の暑さよりは涼しく感じます。

奈良→長谷寺→室生寺→浄瑠璃寺→奈良、と暑い最中に100キロぐらい走りましたが、人が少なくて平安女流作家に思いを馳せ、700段のキツイ石段に女人高野を実感し、九体の阿弥陀仏に俗世の心が洗われる寺巡りでした。

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