いざ新天地へ

そろそろ、書こう書こう…と思いながらもあっという間に一か月が経ってしまった。まだ私は執筆家ではないアマチュアである。プロであればどんな出来事が舞い込んでこようが災難が降りかかってこようが何かしらの合間に書いているはずで、呼吸するような感じで自然の行為として手が勝手に動いているのだろう。書き始めて4ヶ月。3日坊主で終わっていないだけまだ良いではないか、まだ続けたい何か意思があるから辞めないでいるのだろう。自分でもわからない。兎に角、書く事だけは何となく大人になってもこれからも続けていって良い行為だろうと思ってまた書き始めた次第である。
 では、書かない日は何をしていたか。引っ越しの準備や引っ越しや引っ越し後の生活の場を整える事、道を覚えるなど新居周辺の把握に頭を使い体を動かしては一日が過ぎていった。引っ越しは人生で今回で確か14回目。だとしても毎回違う。家具など物が多いと業者さんに頼んで引っ越しをするのだが、3年前からは地道に生活上、物を極力持たないように少荷物にしてきたおかげで引っ越し作業は二人で3日かけて荷物を少しずつ車で運び荷解きも1日で終わった。作業自体にかかったお金は一回ハイエースをレンタルした分だけ。我が家の大荷物はMTBとRB2台と布団2組それに書斎のローテーブルだけ。大変なのは引っ越しを決めてから引っ越すまでの間だった。どこに住むかに何か月と時間がかかる。目指すところが決まれば後は決まった作業をするだけなので簡単である。
引っ越しの事だけで一日が終わったというのは言い過ぎだった。その合間にも家事以外に細々とやりたいことはやっていた。知り合いや身内の農作業のお手伝い、漬物を漬けて配ったり、散った桜の花の押し花をキャンバスに貼ってみたり、愛車のMTBで太平洋を見に行ったり、誰もいない公園で空を見てまったりしたり、その土地でできる最後になるかもしれないような事を探して堪能していた。いくらそこで日常嫌な事があってもその場の別れはいつも名残惜しい。時間が経てば嫌なことも良い思い出になると良く言われるが、嫌なことは嫌なままなので何があってもまたそこに戻りたいとは思わない。もっと良い場所、成長できそうな次の場所へ行くのだから後は前進するのみ。次の場所でも必ず問題はあるし、早々そちらに頭を切り替えてこれまでの事に最後はありがとうとだけ心の中で言ってその場所を去る。

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