【保護者向け】早退の連絡を貰ったら

今年は感染症の流行により、保健室で休養することなく早退となる機会が増えています。
これからはインフルエンザや風邪も流行し、ますます増えることが予想されるため、今回は保健室の立場から「早退」をテーマに記事にします。

いろいろ書いてますが、特に伝えたいのは「迎えをまつ子どもの様子」と「まとめ」です。



発熱は早退の基準?

保健室に来室したときはまずバイタルサイン(体温、呼吸、脈拍、血圧)の確認をします。
特に体温は、測定しやすく他の教員も判断しやすいため、私は基準を設けています。
平熱より1℃以上高いか、37.5℃以上の場合は休養させず早退の処置をします。
平熱が低めの子が多い学校では、37.0度以上で基準を決めることもあります。

発熱を判断基準にしているのは他にも理由があります。
虫垂炎等の緊急性が高い症状の可能性があること、発熱症状が出る病気には感染症の可能性があるためです。

ただ、発熱自体は咳や頭痛等と同じ、症状の1つとしての扱いなので、発熱がなくても症状が酷い場合も早退の判断をします。

休養か早退か、決定するのは概ね養護教諭ですが、担任や学年部には必ず相談してから連絡等をしています。


保健室での預かりは難しい?

保護者の事情により、すぐに迎えに行くことが難しい場合もあるかと思います。
時々ですが、すぐに仕事に戻るので人目がある学校で休ませてほしい、と要望する方もいます。

それらの事情も踏まえた上で、保健室で長時間預かるのは「難しい」状況です。

保健室にその子1人ならまだいいのですが、他にも多くの子が来室します。
体調が悪い子、ケガで泣いている子、気持ちを落ち着けたい子、居場所がない子、相談したい子等様々です。
ベッドで休んでいる子は、そんな他の来室者の気配をカーテン一枚越しに感じることになるのです。心身は休まりません

また、養護教諭が他の子の対応をしている時間の分だけ、意識を逸らすことになります。
嘔吐による窒息や熱性けいれん等を見逃していないか、私はいつも不安です。長時間であればあるほどリスクが上がります


迎えをまつ子どもの様子

子どもの中には早退を渋る子もいます。

「今仕事が忙しいから絶対怒られる」
「1人で帰れるから、連絡しないでいいよ」

おうちの人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいの子が、たまにいます。
そんな子も、お迎えが来たときは照れ臭そうに、どこか嬉しそうにしています。
時には、安心したのか泣き出す子もいます。
そんなとき、
おうちの人の存在が1番の薬だなぁと思うのです。

これは余計なことではありますが、お迎えの予定時間よりも遅い時間を子どもに伝えるようにしています。
待つ時間子どもの気持ちにゆとりが出ることと、「自分のために、早く迎えに来てくれた」気持ちを持ってほしいからです。


まとめ

私は今回の感染症流行をきっかけに、「体調不良の時に無理をしない」ことが当たり前になってほしいと思っています。

幼児における体調の悪化は頻度が高いものですが、小学生以上の早退は多くても年に1〜2回くらいの頻度です。
もし頻度が高いのであれば、別の病気が隠れていたり、ストレスや環境の変化があったりと、別の原因があるかもしれません。

心配なことがあったら学校に相談されてみてくださいね。

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