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【保護者向け】就学時健康診断を利用するために

就学時健康診断の時期になりました。
就学児童、特に第一子を抱える保護者の方は「何するの?」「今までの健康診断と違うの?」と思われるかもしれません。

今回は養護教諭(保健室の先生)の視点から、就学時健康診断を解説します。


就学時健康診断の目的

小学校に入学する前に、心身の状態を確認する目的で実施しています。
健康診断の項目は次のものです。

内科、歯科、眼科、耳鼻科、視力、聴力、知能検査

この健康診断は法律(学校保健安全法)で自治体(教育委員会)が実施するよう定められてます。
そのため、健診場所は入学予定の小学校だったり、保健センターだったり様々です。
なお、学校が会場になる場合、上記に加えて面談が含まれてることがあります。


当日の流れ

※今年はコロナの影響により方法を変更している学校が多くあります。

受付後、次のパターンがあります。
①保護者と就学児童一緒に検診会場をまわる。
②保護者と就学児童は分かれる。

②の場合は小学生や教員が引率して検診会場をまわります。
その間保護者の方は入学前のお願いや教材等について説明を聞きます。

会場は冷えることもあるので、膝掛け等のご持参をお勧めします。また、説明会後は時間があるので本等を持ってくると退屈にならないかと思います。

知能検査は何をする?

自治体によって異なる可能性があるので私が所属する自治体の話になりますが、先生の指示に応えられるかどうか確認をします。
もしそれで仮に応えられなかったとしても、個別により丁寧に確認をしていきます。

更にそれも応えられない場合は面談をすることもありますが、入学できないというわけではありません。気張らなくて大丈夫です。


休むとどうなる?

入学予定校でなくても検診内容は同じなので、別の学校で受けていただければ問題ありません。
受けられないと分かった時点で、早めに学校にご連絡をお願いします。
後半になると健診が終わる学校が増えるため、近くで受けられる学校が減ります。

(私の自治体では、学校で受けられない場合は各医療機関を廻って健診を受けることになり、親にも子にも負担がかかります。)

学校の様子がわかるチャンス

就学時健康診断は就学児童や保護者が学校を知る、最初の機会です。
そのため特別な予定や急な体調不良でないかぎりは、入学予定校で受診をすることをお勧めします。


健康診断後にお願いしたいこと

①検査結果をみて、受診をお願いします

「今回たまたまそういう結果になった」と思わず、早めにかかりつけ医にご相談ください。
特に視力や聴力は検査自体が出来かったのか(「答え方がわからない」と言えない子もいます)、実際に見えにくさ・聞こえにくさがあるのかは学校の健診ではわかりません
皮膚疾患や耳鼻科も、お子さんの学習や活動の集中力に影響を与えます。
歯科では特にそうですが、自然治癒するものばかりではないので、是非かかりつけ医に相談をお願いします。

②予防接種をご検討ください

今は学校から「絶対受けてください」と言えない時代になりましたが、学校は集団生活の場です。
特に勧奨接種になっているものは一度罹患者が出ると感染力が強く、感染リスクが増えます。
そのため学校としては予防接種をお勧めしたいところですが、いろんな体質のお子さんもいるので、かかりつけ医と相談いただければと思います。

③不安なことはいつでもご連絡ください

・引っ越しの予定があり入学するかどうかわからない
・持病やアレルギーがあってどこまで対応してくれるか不安だ
・勉強についていけるかどうか心配だ
・友達ができるか心配だ  などなど

お子さんの学校に関わる不安は、1人で悶々と考えるより、相談することで解消されます。
もちろん全て解決できるものばかりではありませんが、子どもたちが安心して楽しいと思ってほしいという願いは教員も保護者も同じです。

ただ健康診断当日は学校全体が慌ただしくなっているので、対応が難しいことがあります。
健診日以降の方が、ゆっくりお話しする時間をとれます。


最後に

どの健康診断でも言えますが、「やらされている」だけの健康診断では勿体無い
入学する時に体の違和感なく、そして心配事が1つでも減らせる機会にしていただきたいなと思っております(*'▽'*)


反省

自分の学校だったら明確に「こうです!」と言えるのですが、いろんな自治体・いろんな学校があり、言い切れないので反省してます。

健康診断の準備、頑張るぞー!




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