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チケット
息子の高校はどちらかというと大学進学より就職が7割を占める高校なので
高校入学当時はこれで野球生活も最後だし学生生活も最後だと思っていた。
ある日息子が(俺、やりたい事とか就きたい職業も無いんだよなぁ)と言う
まぁ、私もアンタぐらいの時は遊び呆けてバイトばかりでなんも考えて無かったよ!と言いたい所だが言葉を飲み込んだ。私が彼に伝えたのは
(チケットの話)
高校を卒業したら1000円のチケットが進呈される
大学を卒業したら2000円のチケットを
大人になるにつれやりたい仕事ができたとする。それは3000円のチケットが必要
高卒だとチャレンジするにはあと2000円分の勉強を大人になってからお金と時間をかけてする事になる
大卒だと高校でもらった1000円と大学でもらった2000円でチャレンジができる。逆に1000円チケットの事を選ぶこともできる。
人生の選択権を得るために大学に行くのも学べるときに学ぶのことも悪く無いんだよ。まぁ、行ける大学があるなら検討しても良いんじゃ無いの?
と
ちなみにお母さんは1500円のチケットだった。(専門学校卒)
2500円の職業に憧れたけどやっぱり勉強とお金と熱意が保てなかった。
で、好きな花の仕事してるけど実は種子のメーカーに勤めたかったんだよね
と暴露した
私の高校卒業時は
ネットもなく会社の情報も無く
世の中、女はテキトーに腰掛けで働く時代だったのだ
しばらくして息子は大学進学を視野に入れたらしい
そして現在
指定校の推薦も得られそうだし
さらにそこの野球部からも打診が来た
んーーーまさかの展開
野球は高校までと言っていたのにあと4年追加されそうだ
就職が進学となった
たった3年の高校生活が野球部の監督や先輩達、仲間達と出会い
こんなに変化していくとは…
と、正直驚いている
親は子供の将来をなんとなく想像しがちだが案外、子供は子供なりに力をつけているのだろうな…
って事で
息子と暮らすのもあと半年となりそうであぁ、少し楽になるなぁと思っている
汚いユニフォームとでかい弁当も私の手から離れる日はもう少しだ
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