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コロナ休校ウィーク日記

息子の小学校が休校になる、塾の授業もお休みになるかもしれない。
と、激震が走った先週末から、どうにか在宅勤務でまわるように業務を組み立て、夫とスケジュールの調整をして、新たに家庭教師の手配を済ませ、万一の場合の息子の居場所を確保して、なんとか体勢を整えて迎えた一週間。なかなかない事態だと思うので、休校中の日記をつけてみる。

3月2日、月曜日。
朝起きると息子がひとこと。「なんか寒気がする…」熱を測ると37.4度。この時期にこれはまずいと青ざめる。インフルか、いや最悪はコロナかもしれない。コロナならば、われわれ夫婦も濃厚接触者になってしまう。ただちに会社に連絡し、出社できない旨を報告。上司からの返信にもいくばくかの動揺が見られる。

水曜日に納品しなくていけない案件があり、本来なら仕事は最高レベルの繁忙期。幸か不幸か、午前中はずっと息子が眠っていたため仕事がはかどる。さらに、この日は夫も在宅勤務だったので、家事のすべてを夫に頼んでしまった。わたしは夫の作ったおにぎりを片手にひたすらPCと向き合う1日。

インフルの検査をしたかったけれど、下手に病院に行く方が怖くて、自宅で様子見しているうちに、だんだんと元気になってきた息子は、本やマンガを山のように積んでベッドでまったりと読書。結局、夜になっても熱は上がらず、朝の37.4度がピークだったようだ。良かった、ほんとうに。この日は数年ぶりの発熱で、たぶん塾に通い始めてからははじめての体調不良。2年ぶりにノー勉強デーとなり、息子は「基礎トレやってない…」とモゴモゴ言いながら眠ってしまった。愛おしいほど真面目だなぁ。


3月3日、火曜日。
初日から発熱でペースを乱されたが、2日目は元気を取り戻した息子。しかし念のため外出は禁止。わたしは引き続き仕事から手が離せず、夫も不在。ありあまる元気を勉強にぶつけてくれ~!と思っていたら、「昨日できなかった分も宿題やったよ」とのこと。息子は真面目だ、ほんとうに。でもまだ時間は午前中。そもそも火曜は塾の日だから、そこまで多くの家庭学習を想定していないし、休校分のテキストもまだ手元にない。午後からどうしよう?あれ、お昼ご飯の準備もできてない!

PCから手が離せないので、ランチは息子にレトルトカレーを温めてもらうことに。鍋にお水を入れて、沸かして、レトルトパウチを入れて…「あっ、沸騰したらお湯があふれた!」「レトルトが熱くて持てない!」とキッチンから慌てた声が聞こえる。レトルトカレーも満足にできないのかとげんなりしたが、そもそも教えていないわたしの怠慢…。

午後からもわたしは鬼の形相で仕事をして、息子はのびのびと読書。休校期間を機に苦手科目にテコ入れをする家庭も多いだろうし、遅れを取るのでは?と気をもむが、それに構っているゆとりもなく、放置するしかない1日。こういう事態になってくると、家庭にパワーを割けるリソースがあるかないかで、子どもの教育への影響が大きいなあとつくづく思った。


3月4日、水曜日。
息子の体調も問題なさそうということで、勉強の予定を仕切りなおし。学校の時間割にあわせて、1時間目~4時間目までタスクリストを組んでみる。塾が休校になった分の課題を少しずつ進めるが、動画の配信が遅れていて困った。学習リズムを崩したくないので、オンタイムで配信してくれないかなあ。

そしてわたしの方は仕事が〆切ということもあって、今日だけは出社しなくてはいけない。午後から息子を学童に送り出して、出勤。息子が1年生からお世話になっている学童は、ほんとうに頼りになる神のような主任がいて、今回も快く引き受けてくれた。息子も学童が大好きで、低学年の子が騒いでいても、家にいるよりも落ち着くんだそう。息子にとっては大事な大事なサードプレイス。ありがたい存在だ。


3月5日、木曜日。
はじめてわが家に家庭教師の先生がやってくる。今回頼んだ目的とこれまでの成績の共有、志望校の話などをして、模擬授業を30分ほど行ってもらう。学校休業中に苦手分野を潰しておきたいが、とにかく、今のわたしにその時間が取れない。そして、直近の月例テストでは、わたしのやり方で結果に結びつかなかったので、そろそろセカンドオピニオンを得たい、という気持ちもあった。短期間でどこに問題があるのか診断してもらって、処方箋がほしい。

でも、次回の授業で具体的に何をしてほしいのか?というところまでうまく整理して伝えられず。わからなかった演習問題の解説か?テストの直しか?原理をイチから教えることか?
家庭教師へのオーダーの仕方というのも難しいものだなと実感。隣で見てもらえる時間なんてあっという間だから、ちょっと考えをまとめなければ。

そして、息子は午後からは再び学童に行ってしまった。当初は「万一のときだけ利用しよう」と思っていたが、小学生にずっと家にいろとも言えないし、息子にとって学童は天国のような場所だ。わたしも自宅とはいえ「勤務中」なわけだし、そうそう外遊びにも付き合えない。コロナ的には心配だけど、息子の心安らぐ居場所として、ありがたく利用させてもらうしかない。

夜にはじめて塾の動画解説を見た。最初は倍速や超スローモードで再生してゲラゲラ笑っていた息子も、少しすれば遊びに飽きたのか、神妙に解説を聞いてメモを取っている。「いつもは先生の説明が早くて板書を取るのが大変だけど、動画ならストップしてノートを取れるし、いいかも!」とのこと。


3月6日、金曜日。
今日もわたしは在宅勤務。ここまで毎日リモートするのははじめてだが、細々とした不便はあれど、致命的な困りごとはない。奇しくも先月、塾の家庭学習のためにA3複合機を買っておいたのが仕事でもまさかの活躍ぶりを見せている。これ、経費で落としちゃってよかったのでは?というレベル。メイクも不要、部屋着でラクラク、宅急便も受け取り放題。今後も在宅勤務を活用しよう!と心に決めた。

午前中は1時間目~4時間目までの時間割にあわせて塾の家庭学習を。午後からは、昨日とは別の家庭教師に単発で来てもらった。ここ2~3回ほどのテストで、やや国語の成績が下降気味なので、読み取り方や解き方があっているかのチェックを依頼。塾が休みになった回のテキストを使って、ひととおり読解問題の解き方を見てもらい、「良く考えているし、設問に対して読み取るべき場所もあっている。自分の言葉で説明もできているし、今のままのやり方で問題ない」という評価をもらった。

これまで、国語については親は一切見ていない(見る時間がない)ので、息子任せでここまできたけど、大きくズレていなかったことがわかって一安心。息子も自信になったようだ。いや、本当にセカンドオピニオンは大事だわ。

ちなみにこの日に学校から山のような宿題が届く。が、「提出の必要なし」ということで、判断は息子に任せるが、おそらくやらずじまいで終わるのだろう…。


3月7日、土曜日。
塾の土曜特訓が休みになったので、もらったテキストを使って、いつもの時間割どおり「自宅で土特」をやってみた。
14時開始、国語。得意科目なので順調かと思いきや、読解で時間が足りずに焦りだし、涙ぐみメソメソしはじめる。メ、メンタルが弱い…。
次の算数は校舎独自プリント。まだ習っていない立体の分野が出て、軽くパニックになる息子。仕方がないのでアプリを使ってイメージをつかませる。立体分野はわたしも大の苦手だったので、気持ちはよくわかる。が、アプリで盛り上がって優に1時間オーバー。まだ2科目あるのに、いつ終わるの~。

そして後半戦の理科に突入。まあまあ得意な「人体」の分野だったので息子一人で粛々と解いていけた。ここまでの2科目で、見守っているわたしの精神力も使い果たしていたから良かった。ラストの社会は鼻歌モードでご機嫌に解き、30分巻きで終わらせていた。全体の終了は19時半。これで土特1回分とは思えない親の疲労感。塾よ、いつもありがとうという気持ちでいっぱいに。


それにしても、振り返ってみると、なんと濃密な1週間だっただろう!イレギュラーの連続がこんなに疲れるとは。いかに変わらない日常が大事かを実感。また明日からの1週間もこれかと思うとつらい。ただ、在宅勤務ができるだけマシ、学童という(もはや親子にとっての)心の支えがあるだけ恵まれているのだけど。はあ、早くコロナが収束してほしいなあ。

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