ゴールデン☆ラヴァーズは、プロレスをLGBTQコミュニティにとってより包括的なものにしたい

Original text by Dave Doyle

ゴールデン・ラヴァーズはゲイなのか?彼らはただの親友なのか?それとも彼らは単にお互いの目標を追求するために仕事をしている同僚なのか?

現実とフィクションの境界を曖昧にし、見た人それぞれに委ねて、リアリティが終わるところとファンタジーが始まるところにそれぞれの結論を引き出させるのが最高のプロレス・ストーリーだ。

あなたが新日本プロレスのタッグチームでのケニー・オメガと飯伏幸太の一種「込み入った」関係が気になったとしても、ケニーにとってはなんの疑念もない。

ケニー・オメガはヤフースポーツに「皆が思いたいように思えばいい」と語った。「LGBTの人々が僕たちのストーリーに共感して、ゴールデン・ラヴァーズが自分たちのチームだと思うなら僕はそれでいいと思うよ」これは自らの方法で夢を共有し、あっという間に友人になった二人のレスラーのストーリーであり、彼らは今ゲームの頂点で再会している。

ケニーの発言の後半部分は疑いようもなく真実だ。マニトバ州ウィニペグ出身のタイソン・スミスのもう一つの姿であるケニー・オメガ、そして日本の鹿児島出身の飯伏幸太は、世界的ではないレスリングエンターテイメントが、この世代ではアメリカで一番熱いプロレスイベントになるかもしれないタイミングで、かつてアンダーグラウンドで観客を沸かせたタッグチームを再結成した。

ゴールデン☆ラヴァーズは、日曜日の夜にカリフォルニア州ロングビーチの新日本プロレスのメインイベントとして、熱狂的なファンのいるチーム、ヤングバックス(マット・ジャクソンとニック・ジャクソン)と闘う予定だ。

「これはアメリカのファンがドリームマッチを見るチャンスだ」とオメガは語った。「素晴らしいチームが、今まで対戦するチャンスのなかった世界で最も優れたチームのひとつと相まみえるんだ。まさにこの場所、この時こそがふさわしい」

オメガは、北米での遅くとも安定した成長を追求している、日本で最も人気のあるプロレス会社の北米戦略の顔となっている。

WWEが支配してない、WWE外のプロレスの世界(時代遅れとも言われているが)は近年革命を成し遂げている。ハードコアなファンは、今までにないくらい世界のあらゆる場所から多くのプロレスのショーにアクセスできる。ストリーミングサービスを構築することで需要を満たすプロモーションが急速に進んでいるが、新日本プロレスの場合は、AXS TV経由でアメリカのケーブルテレビに進出している。

新日本プロレスは昨年夏にロングビーチで初の公演を行ったが、ケニー・オメガが同社初の米国チャンピオンに輝いた2日間のトーナメントで、2,500枚のチケットをソールドアウトにした。ロングビーチの会場で行われる日曜日のイベントでは、約15分で6,000枚のチケットが売り切れ、より大規模な大会場でのショーのブッキングを成功させることができたと見られている。

「新日本は組み立てていくことには慎重だった」とオメガは語った。「彼らはここでは歴史がなかったので、ゆっくりと展開したんだ。最初のショーでは、まず観客がいるのかどうかを試してみたかった。このショーは、もっと大きくできたんだろうか?たぶんそうだろう、でも徐々に規模は大きくなっていくし、それが僕に示されている新日本が成功をするためのコミットメントなんだ」

個々の面で言えば、ケニー・オメガやヤングバックスのような才能のある事情に通じた新進気鋭のレスラーの場合は、実現にWWEのような大きな機構を必要としないソーシャルメディア上でブランドを構築している。

ケニー・オメガは、日本のスーパースター、2017年のオカダカズチカとの3WAYやプロレスのレジェンドであるクリス・ジェリコとの1月の試合で、東京ドームの4万人以上のファンを圧倒するようなパフォーマンスでスターとして花開いた。

オメガは、「機会が与えられたならその瞬間を利用することだ」と述べた。「僕はプロレスで何をしたいのかというビジョンを持っているし、僕が幸運なのは自分の才能を適切なタイミングで適切な相手に示すという機会を持つだけでもなく、フロントオフィスが僕の信念について知っているというだけでもなく、このすべての真ん中で傷つかないということだ。プロレスを、自分がそうしたいと思ったよりもすごくするというチャンスに恵まれているんだ」

この話の以前にもゴールデン☆ラヴァーズは「彼らはゲイなのか、そうじゃないのか?」というアングルをもう少しあからさまなやり方で推していく日本のプロレスDDTで活動していた。タッグチームが解散して個々の道を歩いた後でさえ、二人はインタビューでほのめかしたり、試合でのお互いの動きを思い起こさせたりと、時々互いを参照することになった。

「飯伏は、僕が日本に来てプロレスを始めたときにできた最初の友人だ」と日本語を流暢に話すオメガは語っている。「二人の人間がビジネスの底辺からスタートして、成功までたどり着いたなら、一緒に仕事をしていても別々でも、それは自分に残るものなんだ。今が、まさに次の章に向かうときだ。

オメガは、チームのLGBT的な側面は現在の活動では強調されていないと言っているが、ゴールデン☆ラヴァーズがプロレスを彼らを暖かく迎え入れる空間にしていることからも目は背けていない。

「ゲイ、レズビアン、トランスなんであれ、他の誰とでもと同じようにプロレスファンになれるのだということを示すことが21世紀では重要だと思う。皆が宇宙で暖かく迎えられているんだ 」とオメガは語った。「僕は同性愛嫌悪者からTwitterで馬鹿げたメッセージを受け取っている。彼らはだいたいはWWEのファンだ。WWEでは、同性愛者は通常、嘲笑されるようなコメディ的な行為のように描かれている。もはやそういう世界じゃないんだ。誰もがショーに迎え入れられていると感じるべきなんだ」


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