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日本酒雑記 JSP UTAGE【雨後の月】ライブ

パンと日本酒は、作りての気持ちが味に出る
…と、勝手に思っている素人の私。

先日、日本酒と焼酎の酒蔵が40蔵ほど集まってできたJ.S.Pというグループが、週1回、配信している動画を見たのですが、これが面白かった。

UTAGEっていう動画なのですが、加盟している蔵から一つの蔵がピックアップされ、その蔵元さんとJ.S.Pに加盟している蔵元さんからモデレーターとテイスター、その他、日本酒に詳しいゲストを交えた4人で、蔵の魅力や、この会のために造られたお酒が紹介されます。

今回紹介されたのは、雨後の月の相原酒造。モデレーターは大西 唯克(而今)
さん、テイスターは今田 美穂(富久長)さん、スペシャルゲストは山同 敦子(食と酒のジャーナリスト)さんでした。

この4人の組み合わせも良かったのかな。

動画を見ていただけると、エピソードを交えながら出てくるんですが、私がイベントや呉でお会いした相原さんって、シャイで職人気質だけれど面倒見が良い人という印象なんですよね。

そういった部分が、さり気なく話を促す大西さん、それに応える美穂さんのスパイスの効いたコメントで、ナチュラルに浮かび上がらせているように思えました。
他の動画では、制作する側が気を使っているのかもしれないですが、あんまり見ない。
けれど、私達が見たいのって、検索をかければ出てくるような表面的なことではなく(かと言って、身内にだけにしか通じない楽屋落ちのようなものでもなく)、どんな人が造っているお酒で、どんなふうなことを考えているのかなぁってことだったり。それが、こんなふうにお酒を造るときに関わっているのかなぁ?って感じさせてくれることだと思うんです。
そういったことが、この動画では、よく出ていた気がしたのです。

そして、お酒を解説する山同さんの説明もいいなって思いました。
雨後の月は好んで飲むのですが、基本的には、香りが華やかだったり、ゴージャスな日本酒は苦手な私。
なので、今回のお酒は、ちょっと躊躇したのですが、それだけではないことも伝えてくれていたし、酒器や食べ物との具体的な組み合わせは、お酒のイメージをより立体的に伝えてくれたと思いました。

更に、加えて美穂さんが、「隅々まで目が行き届いていて研ぎ澄まれている」と表現した後、笑いながら、
「相原さんが金に糸目をつけずに、引っ張ってきた米のパワー」
と表現されていたのを聞いて、
「そういえば、相原さんって、どんなイベントでも、思いっきりいいものを出そうとする人だよなぁ」
という姿が重なったり。

そう思うと、今回のお酒も、他の4合瓶で何本買えるかって考えると高く感じるかもしれないけれど、多分、この機会を少なくともこの金額で味わえることなんてないのかもなぁ…と思ったり。

それに、実際に呑んでみてどう思うかは別としても、繊細で上品な一方、華やかでエレガントっていうのも含めて、確かに雨後の月らしいなって思いました。

そんなふうに、動画にも、お酒にも、相原酒造が詰まっているような気がしたのです。

だったら、呑んでみようかな。
動画を見てそんな気になったのは、真澄の蔵元が、土田酒造の蔵元さんを迎えた7号酵母対談以来。
こんなふうに、造り手さんや、お酒の表情が伝わってくるような動画はいいな。
そして、どんなお酒が届くのか。ドキドキしながらも楽しみに待っています。
(2021年12月11日)


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