Masatoshi Adachi / 足立昌聰

インハウスをやりながら法律事務所を経営しています。 インハウスハブ東京法律事務所 代表…

Masatoshi Adachi / 足立昌聰

インハウスをやりながら法律事務所を経営しています。 インハウスハブ東京法律事務所 代表(第一東京弁護士会) JMDC株式会社 上席執行役員・最高データ保護・法務責任者(CDPO & GC) 弁護士、弁理士、情報処理安全確保支援士、MCPC IoTプロフェッショナル

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私について

足立 昌聰(Masatoshi ADACHI) インハウスをやりながら法律事務所を経営しています。 インハウスハブ東京法律事務所 代表(第一東京弁護士会) JMDC株式会社 最高データ保護責任者/CDPO・リスク管理室長/GC 弁護士、弁理士、情報処理安全確保支援士 MCPC IoTプロフェッショナル PMRJ レギュラトリ・エキスパート(医療機器) 公認情報セキュリティ監査人補 上級救命技能認定 認定カラアゲニスト 経歴2003/03 久留米大学附設高等学校 卒業

    • 契約書ひな型を作成する意義・再考

      【この記事は法務系 Advent Calendar 2023 (表)における11日目のエントリーです。HPさんにバトンをつないで頂きました。】 はじめに誰が言ったか「アウトプットしないのは知的な便秘」という言葉がありますが、結局、今年も1年ぶりの更新になってしまいました。 この1年間では、法務・コンプライアンス部門「以外」の仕事が過半を占めるようになったり、所属先が親子上場のまま子会社化されたりと、インハウスとしてのポジションから一歩離れて法務という仕事を見る良い機会となり

      • AIイラストへの思考実験

        じゃこにゃーさん w/ ながのさんとこの「みんなAIイラストってどう思う?~雑談編~」のコメント欄で雑に提案したAIイラストへのオプトアウト+補償金案を、せっかくなので雑にメモしておきます。 ラーメン屋でチーズ餃子とビールを楽しんだり、そのまま散歩先のイオンでガチャガチャ回しながらコメントしていたので、詰まっていないのはご容赦を。 第1段階 学習除け 現行法の検索エンジンに対する"robot.txt"での検索避け指定、すなわち「電子計算機による情報処理及びその結果の提供等

        • テクノロジーと向き合う法務の仕事術

          【この記事は法務系 Advent Calendar 2022 (表)における7日目のエントリーです。たっしーさんにバトンをつないで頂きました。】 はじめに昨年の法務系Adventから投稿と本稿の間に何も書けていないことに愕然としつつ、今年は何を書こうかと思案していた2022年11月後半、私の大学(工学部時代)の恩師の一人の訃報が飛び込んで来ました。 班目春樹 東京大学名誉教授。 2011年の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、当時の内閣府原子力安全委員会(現・

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          世古修平弁護士の退所にあたって

          インハウスハブ東京法律事務所の公式アカウントからもアナウンスがあったとおり、本日'22年9月30日付で、弊所の世古修平弁護士が退所されます。 思い返すと、創業初期からいる現在の経営パートナーを除くと、世古さんは、インハウスロイヤーの兼副業プラットフォームとしての体裁が整って、私から声をかけて入所された1人目の弁護士でした。 当時の世古さんと私は、現在も世古さんがインハウスとして所属されている企業の同僚で、また、同社への入社前は弁護士登録からずっとコンサルティングファームで働

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          反「倫理」チェックという憂鬱

          2021年の 法務系アドベントカレンダー #裏legalAC 16日目のエントリです。 今年は、高橋 健太郎/Kentaro Takahashi さんからバトンを繋いで頂きました。 現在の立ち位置昨年のエントリ後、株式会社JMDCへ転職し、執行役員としてリスクマネジメント全般を担当するようになりました。 そんな中、迎えた東京2020大会。 街から五輪の掲示が消えていく中、ふと、夏の開会式を巡る、演出担当者や作曲者の解任・辞任劇を思いだし、今後の実務を考えると憂鬱になってき

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          インハウス弁護士のコンフリクト管理

          以下のメンションを頂いたのですが、ツイートで返信すると話が長くなりそうなので、久しぶりにnoteでまとめることにしました。 コンフリクトの種類一言でコンフリクトといっても、インハウス弁護士にとっては、「利益相反(COI: conflict of interest)」と「競業避止(non-competition)」の2つの意味合いがあるので、これらは区別して考える必要があります。 プライベート・プラクティスのみを行っている弁護士の場合は、基本的には利益相反だけを気にしていれば

          インハウス弁護士のコンフリクト管理

          ライセンス契約のこころ

          知財系 Advent Calendar 2020 18日目のエントリーです。 にょんたか さんからバトンを繋いで頂きました。 法務系アドベントカレンダー2020で にょんたか さんにバトンを渡したはずなのに、1日でバトンが戻ってきた感が……(焼肉、いきましょう) (法務で燃え尽きたとか、言ってはいけない……) ライセンス契約の要素知的財産権のライセンス契約については多くの本が出版されており、いわゆる契約条項を解説したものから、最近では、松田俊治先生の「ライセンス契約法 ー

          ライセンス契約のこころ

          インハウス弁護士のExit戦略 #LegalAC

          法務系アドベントカレンダー2020 16日目のエントリーです。 伊藤雅浩 さんからバトンを繋いで頂きました。 はじめにこのエントリを書いている2020年12月15日、私がインハウス弁護士として勤務しているLINE株式会社の臨時株主総会が開催され、すべての議案が提案どおり可決されました。 議案は同社株式29,165,333株を1株に併合するもの(要はスクイーズ・アウト)と付随する定款変更で、翌年1月4日に株式併合が効力を生じます。 そのため、本年12月29日をもって同社は上場

          インハウス弁護士のExit戦略 #LegalAC

          オンライン診療における本人確認と認証(2)〜対面診療における資格確認

          前回は、医師等資格確認検索の話をしましたが、今回は従来の対面診療(オフライン診療)、特に診療所(クリニック)における資格確認を見てみましょう。 対面診療(オフライン診療)での資格確認診療所(クリニック)に出向いた際、対面する医師の資格を確認したことがあるという人はほとんどいないと思います。そこには、医療機関が開設・運営されている以上、そこで働く人が医師であることは、信頼できる誰かが医師資格を確認しているはずという暗黙の前提があります。では、私たちは何を信用しているのでしょう

          オンライン診療における本人確認と認証(2)〜対面診療における資格確認

          オンライン診療における本人確認と認証(1)〜医師等資格確認検索

          日本医師会の本人確認への提言2020年10月7日に、日本医師会から「オンライン診療時の医師資格と本人確認について患者の安全・安心を確保するための提言」が発表されました。 その内容は、概ね、以下のようなものです。 ・医師の資格確認については、HPKIカードの画面提示を原則とすべき。 ・HPKIカードは、医師資格・本人確認に、最も適している。 ・患者の本人確認は、運転免許証等の顔写真付き証明書の画面提示を原則とすべき。 ・事業者は、顔写真付きの身分証明書と医籍登録年を常に確認で

          オンライン診療における本人確認と認証(1)〜医師等資格確認検索

          はじめに

          私は、LINE株式会社でセキュリティ&プライバシーカウンセルをやりながら、「インハウスハブ東京法律事務所」という、インハウスの弁護士や弁理士の兼副業のためのプラットフォーム型法律事務所を経営しています。 セキュリティ&プライバシーカウンセルという職名は公式にはありません。まず、プライバシーカウンセルというデータ保護(利用者の個人情報やプライバシーの保護)に特化した組織内弁護士としての仕事があり、これに加えて、情報セキュリティ技術とデータ保護の実装のつなぎ役を兼務しているので