『グッド・ボーイズ』

『ルーム』『ワンダー 君は太陽』のジェイコブ・トレンブレイ主演の、ジュブナイルコメディ。6年生になって、性にも大人社会にも背伸びしたい３人の少年の友情と恋と冒険と。

と書くと、結構ハートウォーミングな感じもするけれど、こんな子役に、と眉を顰める人もいそうな下ネタ連発のアメリカンコメディでもあって（USAではR指定）、『ポーキーズ』あたりのノリがそこここに。でも、その当時にあったジェンダー差別を解消して、性へのめざめ(LGBTQも含め)とその純粋な思い、大人社会への憧れと戸惑いと反発、友情を含めた他者への共感をこの手のコメディで描くのには、もうHigh Schoolではいびつすぎて、Middle Schoolになり立ての年齢が相応しかったんだろうな、とも思ったり。

壊した父親のドローンの代わりをこっそり買いに行く過程で起きる騒動がミニロードムービーぽくて、『スタンド・バイ・ミー』風味もある。あれがホラー・ファンタジーをベースにしたジュブナイルだとすると、これはアメリカンコメディを基にしたジュブナイルなんだろう。劇中曲が、Katrina and the Waves、Asia、Foreignerと80年代ヒット曲連発なのは、今のハリウッド映画の流れでもある同世代アピールなんだけど、その策略にまんまとはまってテンション上がってしまった。

『バッド・ティーチャー』の脚本家ジーン・スタプニツキーが劇場初監督。『ザ・インタビュー』『ソーセージ・パーティー』のセス・ローゲンが製作に参加。

2019年製作／90分／PG12／アメリカ　原題：Good Boys　配給・パルコ

映画『グッド・ボーイズ』オフィシャルサイト https://goodboys.jp/