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映画『泥の子と狭い家の物語』公開日記 〜同調圧力〜

昨日も『泥の子と狭い家の物語』にお越しいただきありがとうございました。
阪急十三 第七藝術劇場 では、上映後に登壇してお客さまと映画の話をしました。

お客さまからのご質問を紹介します。
「来る途中の電車の中、換気のための窓の開け閉めで強く同調圧力を感じた出来事がありました。監督は同調圧力についてどうお考えですか」

同調圧力はこの映画の大きなテーマのひとつです。
日本は同調圧力が非常に強い。だからこそ規律正しい秩序ある国なのかも知れません。しかし、その反面空気を読みすぎたり、周りの顔色をみて自分の意見や考えを押さえ込んでしまう。もっと言えば考えない方が楽なので、考えなくなってしまっているのではないか。

私自身は、先生や大人の言うことを疑ってかかる可愛くない子供だった。特に同調圧力。みんなと同じことをしていなさい。人と違うことをしてはいけません的なことには徹底的に反抗した覚えがある。今にして思えば、天邪鬼な面倒臭い子供だったと思うが、当時の大人たちも当然そう感じたんだろう。随分ひどい目にあった覚えがある。それを根に持っている訳ではないけど、何十年も経った今そんなテーマの映画を撮った(笑)。

もっと自分の頭で考え、自分の身体で行動し、そして自分で責任をとる。
想像力を働かせる。人を思いやる。

多数が右へ進路をとっても、自分が左だと考えるなら左へ進む。もちろんルール内でね。そんな子供たちが増えていくことで日本の未来は明るくなるんではないか。世界は平和に少し近づくんではないか。そんな世界になればいいな。というような話をさせていただきました。

『泥の子と狭い家の物語』では同調圧力がどう描かれているのか。そんな見方をしても面白いのではないでしょうか。

明日、8日も10:30〜の回の上映後(12:30頃)から、登壇して映画についてお話しします。明後日9日は、井之頭(先生)役の 湯浅崇 さんも来てくれます。どうぞお越しください。

写真は車椅子で見に来て下さったお客さま。西成でボランティア活動されているそうです。これからも弱者に寄り添う映画を作って下さいと励ましていただきました。(ご本人の許可を得て掲載しています)

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