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三日坊主日記 vol.93 『桃源郷、300円也』

和歌山は桃の産地で、桃太郎で有名な岡山よりも収穫量が多いらしい。


今日は用があって和歌山県のかつらぎ町へ行ってきた。車で走っているとあちらこちらに桃林(果樹園)が見える。桜と違ってこの辺りの桃は色がハッキリしているので、よく目立つし、とてもキレイだ。


用を済ませた後、時間があったので桃林を間近で見たくなってきた。遠くに見つけたピンク色の塊を目指して車を走らせ山の中に入っていくと、あった。鮮やかなピンクの花を満開にした何十本もの桃の木が。圧巻である。数えなかったけど百本ほどあったのだろうか。小さなひと山すべて桃の花で埋め尽くされている。まるで桃源郷へ迷い込んだ漁師の気分だった。


この桃源郷入り口には立て看板があって、維持管理のためにひとり300円を払うよう書いてある。そして看板の横に貯金箱のような缶がある。道路沿いで野菜の無人販売をしているあの方式だ。


この300円が高いのか、安いのか。こんな立派な桃林に入れるのだから300円は安いだろう。と考える自分と、圧巻の桃林だけど果樹園でしょ。維持管理は仕事じゃないのか。という僕がせめぎ合う。


もちろん払いましたよ。僕は誰も見ていなくでもちゃんと払います。10円玉入れたり、50円玉入れたりしません。ちゃんと100円玉3枚入れました。しかし、困ったことに僕はケツの穴が非常に小さいので、自分が入れるんだから人も入れるべきだと思ってしまうのだ。


桃林には何人か先客がいらしたけど、この人たちはちゃんとお金払ったんだろうか。って、関係ないのに勘繰ってしまって花見に集中できなかったりして笑。暫くして僕が桃林を出たら、中年のカップルが立て看板をチラチラ見ながら歩いている。僕が近づくと、入って良いのかなぁ〜なんて声に出しながら、300円入れずに入って行った。


それにしても、この性善説に基づいたシステムはどうなんだろう。入れる人がいたらラッキーぐらいに考えているんだろうか。入っているお金を盗まれるとは思わないのだろうか。そんなことを考えてしまう僕の心が汚れてしまってるんだろうか。


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