すれ違いの違和感

今日は、「花束のような恋をした」を観た。
麦と絹の5年間の移り変わりを淡々と綴るストーリーだ。
坂元裕二さん脚本で土井裕泰監督の作品。
淡々と麦と絹の出会いから別れまでを描いている。
今回もネタバレだ。

個人的には、二人の主人公はクセがある感じだったので、もう少し抑え目でも良かったなと思ったプロローグと出会いだったが、これが重要だった。
清原果耶さん、細田佳央太さんのシーンがすごく重要で、二人が初々しさをうまく表現している。

菅田将暉さんは、いろいろな役をやる役者さんで、静かな役からやんちゃな役、ワル役まで、幅広い。
麦の葛藤を、うまく演じて、序盤と終盤では表情と喋りが違う。

有村架純さんは、若手の気になる女優さんのひとり。可愛さとセクシーさを併せ持ち、また近くにいそうな感じもする。
絹の戸惑いを、表情と仕草で、うまく表現していふ。

倦怠期とは違う、お互いにうまく関係を続けようともするが、うまくいかないというもの。
麦は、絹のと生活を優先して、自分の好きなことを脇に置いて、徐々に忘れていく。
絹は、麦に好きなことを続けて欲しいと思っていた。
お互いに分かってるだろうと思って口に出して話していないことが、実はうまく伝わっていない。
それは、最初は小さなキズだったかもしれないが、そこからジワジワと二人の想いのズレ違和感というガンが進行していく。

これは、結婚しているか否かは関係ない。
他人同士が一緒に生きていく時に、ぶち当たる壁だと思う。
ボクも、嫁さんと会話がない時期があった。離婚も頭をよぎった。麦と絹と違うのは、結婚して子供がいた。この時、「子は鎹」とはよく言ったものだと思った。子どもがいなかったら別れていたかもしれない。

想いがすれ違う違和感。
これは、大きくなる前に言葉にして伝えるのが重要だ。
特に、二人が一緒にいる根本でつながるためのところ。絹は好きなこと麦にやって二人が好きな作品の会話をしたかった。麦も絹と好きなことの話をしていたかった。二人とも、お互いが生き生きしているところを見て会話をしていたかったのだ。でも、すれ違った。
現実は、それだけじゃ、どうしようもないこともあるが、相手が生き生きしていて欲しいのは事実なんだと思う。

ストーリーは、最後は別れるので、切ない感じだが、最後は清々しく描かれている。20代の濃い時期の恋と愛を描いているなと思った。

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