自分が暮らす場所に、わたしの場所を
今住んでいる場所に引っ越してから、2年たつ。
彼氏と(今は夫)暮らすために、実家から2時間ほど離れた場所にうつりすんだ。毎日、仕事で1時間ぐらいのところへ移動するし、休日は夫と一緒に街中へでかけることが多い。
すると、どうしても「地元」とのつながりができない。
2年も経つのに、もう、驚くほどできない。
別に困りはしない・・・と思いつつも、友達もいないこの土地で、夫がいなくなるたびに手持ちぶさたになる自分が嫌だった。
ついこの間、平日に私だけが休みの日があった。
どうしても隣駅のレストランのおいしいリゾットが食べたくて、こっそり1人ランチに行った。(別に約束したわけではないけれど、2人とも大好きなレストランなので、いつもは少し特別なときに行くようにしている)
美味しすぎて、でも「おいしいね」って同意してくれる人が隣にいないもんだから、一人でニマニマ顔をおさえながら食べていると、マスターがチラシをくれた。
GWに開催される、スパークリングワインの勉強会&ブッフェ&飲み放題イベントのお知らせ。ワインに特別な興味はないけれど、「このレストランのブッフェが食べれるなら!」と夫婦でイベントに参加。
GW初日のお昼から、たっぷり食べて、たっぷり飲んだ終わりがけにふと、「今回のイベントは顔のわかる何度か来てる人しか誘ってない」とマスターが常連のおじさんい教えていた。
安くはないレストランだから、季節に1回ぐらいしか行けていない。2年の間にたったの数回。でも、顔を覚えていてくれたみたいだった。このときようやくそれに気づいた。そして、最高に嬉しかった。
特段名前をかわして仲良くなるわけでもないんだけれど、ホンモノの常連さんの隣で一緒にお酒を飲めたことが幸せだった。
「あ、ひとつ場所がふえた」
そんな幸せなGWのはじまりだったからご機嫌で、今朝は練習中のカメラを持って1人近くの公園へ。
明らかに誰かがお手入れしているよ花壇があって、春になって花が咲き誇っていたから、カメラのよい練習になりそうだなとふと思って出かけただけだった。
しゃがんでちまちま撮って、ふと顔を上げると、向こうの方でおじさんが手招きしてる。
朝8時から動く人に変な人はいないだろうと近づいたら(←失礼)、「ここの花は4色やから!(きれいだから、ここを撮りなさい)」とのこと。
「おじさんも昔はよう撮ってたんや。やっぱり数撮らなあかん」と。15分ほどパチパチ撮影して、おじさんに「また来ます、ありがとうございます」と言ってさよならしてきた。
歩いてたった3分の公園にも、新しい場所ができた。
幸せな私のゴールデンウィーク。
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