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■「ジャニーズフリー」はあり得ないか
マスコミってナニ?(54)ニュースの存在を考える 「マスコミへの道」改
◇大作曲家・次男の告発も空振りか
7月5日、夕刊紙・日刊ゲンダイがジャニー喜多川の一連の性加害問題についてスクープを放った。
国民栄誉賞作曲家の次男がジャニー喜多川氏からの性被害を告白 「8歳の時に自宅部屋で…」。服部良一の息子と言えば、やはり同じ作曲家の故・克久が思い浮かぶが、その下に次男がおり、役者をやっていたというのを今回の記事で初めて知った。
性被害の内容は上の記事のとおり。これまでに性被害を告白・告発した元ジャニーズ事務所所属のタレントの多くがほぼ無名のままに芸能界を去ったのに対し、ゲンダイで証言した服部良一の次男・吉次氏(78)は超有名人の息子であり、高齢者であるという点で大きく立ち位置が異なる人である。
そんな人が、この期に及んで何十年も前のことを言い出した。
ゲンダイは、ジャニーズを告発してきた週刊文春でもキャッチできなかった人物の証言を掲載したわけで、堂々たるスクープと思った。
しかし、ほとんど他媒体は後追いしない感じだったが、服部氏本人が15日になって、同様な被害を受けた友人を伴って記者会見を開いた。
日経や産経の紙面がこの会見内容を写真なしのベタ(産経はネットでは写真付き)で報じたり、NHKに至ってはネットニュースにも載せず、確認していないがおそらく放送もしなかっただろう。
その一方、東京新聞は下記記事のとおり、本人からジャニー喜多川が写った写真も入手し、大きく報じた。
「その日の夜、ジャニー喜多川氏は5人を次々に襲った」…俳優服部吉次さんらが証言した70年前の性被害
これに先立つ14日には、共同通信が「国連人権理、24日から訪日 ジャニーズ性加害調査も実施」と報じており、マスコミによって報道の扱いが分かれているものの、ますますジャニーズ事務所包囲網が狭まる感である。
◇本家・文春も放った矢
20日発売の週刊文春は、「バレーW杯からジャニーズが追放された!」と報じている。
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もうジャニーズは、使えない、使ってはいけない、と思う。文春は今月5日にも、「キムタク“資生堂CM起用案”が性加害問題で消えた」と報じたが、資生堂の対応こそが当然のことなのである。ここに至っても、CMはもちろん、テレビ番組、雑誌や新聞など紙媒体の企画にもジャニーズタレントを起用するのは限界だろう。
マスコミを筆頭に、ビジネスの世界では「ジャニーズ・フリー」(ジャニーズなし)にしていかないといけない。
ネットフィリックスで配信中のドキュメンタリー「ジミー・サビル: 人気司会者の別の顔」を見たが、かつて英国で国民的人気を誇り、ナイトの称号も得た男とジャニー喜多川がやったことは同じだ。
それでも、「ジャニーズ・フリー」を言い出さないままだとしたら、日本のマスコミ、産業界は国際的に問題視されるのは火を見るよりも明らか、と思う。
日刊ゲンダイが「ジャニーズ性加害問題で岸田政権ビクビク」と書いたとおりことはエンタメ界だけでなく、政界も巻き込む国際的関心を集める人権問題なのだ。
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