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「詩人宣言XXXIV」

ああ きょうもよい詩が書けた
私はそう思い ノートに走らせた文字を追う

いい詩ですね
おもしろい詩ですね
うまい詩ですね
そう言ってくれる人はいない
たまに ごくたまに
ほめてくれる人はいる
ゼロではない
でも 極めて少ない
少ないのだ

私が毎日書きつづる
詩文と 駄文に
少しだけ ほんの少しだけ
興味と 共感を持ってくれる人
そんな人が 確かにいる

はるか彼方
見たことも会ったこともない人が
ほんの少しだけ
感じる何かを 私に送ってくれている

直接 私の目に 耳に届きはしない
声は 聞こえない それに耳をすます

私は 私の詩を
心の中で声高くうたい
自分が描く絵を そっと褒める

きっと書き続ける先に
何かがあり
心を共にしてくれる人たちがいる
その限り
きょうもよい詩を書こう


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