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「詩人宣言XXXII」

人生 ああ人生 人生
人生と一言でいうには茫漠にすぎる

働く 仕事 職場 会社組織の歯車
恋愛 女 セックス
家族 心配 うれしい ひとつ
学ぶ 学校 交流 上達

さまざまなもの さまざまな場
さまざまな 人生 ああ人生

それぞれの男
それぞれの女
それぞれの人びとに
人生は あたりまえのようにあり
広く深く
狭くせまく 浅くあさく
怒りと涙 笑みと嘲り
他人には推し量れない
それぞれに人生 それぞれの人生

その濃淡―
ぼくは ぼくとして
陰と陽と 濃いと薄いと
それらが織りなす人生を
いま 詩の形にして この世に残す

この世にわが人生の爪痕を―

詩をつづる

こんな小さな爪痕など
誰の目にもとまらない
きっとそうだろう そうかもしれない
ただ
一年にわたり
こんな小さな爪痕どもを
気づいて 追いかけてくれる 人もいる

けして 一人でなく
何人かの人びとが
これらの爪痕を
気にしてくれている

ありがとう ありがとう
ありがたい ありがたい

これほどありがたいことがあるだろうか

だからぼくは
これからも ここで爪痕を残す
ひとつの詩―として


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