見出し画像

■「オレを誰だと思ってる!」朝乃山のケース

マスコミへの道(37)
新聞、放送、出版…マスコミ志望の方々へ

発売中の週刊文春5月27日号。文春砲のターゲットは、大相撲、大関・朝乃山(27)である。

文春オンラインでは「大関・朝乃山 緊急事態宣言中に神楽坂キャバクラ通い」と報じている。
東京などでの週刊文春の発売はきょう20日だが、書店に並ぶ前日の水曜日には一部書店やマスコミに週刊誌が届く。さらに前日の火曜日に内容がゲラとして業界内を回ることも多い…。
その報道内容が関係者の間に伝わり、朝乃山は19日の相撲協会の事情聴取に「事実無根」と報道を否定したものの、同日夜になってキャバクラ通いを認めた、という。
かつて似たような状況となり、現在は幕下で関取復帰を目指している阿炎(あび)の例もあり、朝乃山の処分は必然だろう。

今回、文春の記事によると朝乃山を東京・神楽坂にある店に案内し、同行していたのが某社の相撲担当の記者だという。週刊文春にははっきりスポーツニッポンの相撲担当記者と書いてあった。

朝乃山を追跡する文春取材記者にこのスポニチ記者は「お前ら週刊誌だろ! こっちは素人じゃねぇんだよ」と怒鳴りつけたそうだ…。

記者が取材対象である政治家、スポーツ選手、芸能人らと一体化する例は多いし、そうしないと「ネタ」は取れない。
それは、昨年問題になった東京高検検事長と産経記者、朝日元記者との賭けマージャン事件でも明らかだ。

今は、だれも新聞などマスコミを第四の権力などとは言わなく、言えなくなってしまったが、よくも悪くもそうした気概を持っているのが「記者」、マスコミ人でもあった。
その最たる例が、ナベツネこと読売の渡辺恒雄だろう。大いなる勘違い、第四の権力が権力を握る、世の中を動かすと信じたままあそこまで行った人だ。

酔っぱらって、気に入らないことがあると「オレを誰だと思ってる!」と怒鳴りつけて、相手を殴ったり、物を壊したりして逮捕された人物を直接間接に何人も知っている…。彼らもある種の、ミニナベツネなのだ。

朝乃山のケース。朝乃山自身に問題はあるものの、同行していたスポニチ記者及び、スポニチ自体も相当批判されるだろう。
一方で、取材対象にそこまで肉薄していた記者をエライ、と評価する人間も存在するだろう。僕も決してその記者を否定しない。そこまで取材対象と仲良くなるほどの記者には、自分はなれないままだったからだ。
この記者にスポニチは処分を下すだろうか。本人はそれを跳ね返せるかどうか。
今は難しい時代だろうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?