「チャンス到来」

機会というのは　チャンス
チャンス―
それは偶然予期しないこととして
ぼくの前に落ちてくるような
いや　気配は　ある　あったのかもしれない
だがそれは　ポトンと音も立てず
落ちてくることはなかった

自ら獲得しようと
汗をかくこともしなかったのだから
待っていても　落ちてくることはなかった

そのうち　いいことも　きっときっと
あるだろう
手前勝手な幻想を抱き
サラリーマン人生で
好機と呼べるものは
落ちて来なかった　確かになかった

与えられさえすれば
ぼくだって！
一廉の存在に　きっと成れたのにサ

甘いあまい言い訳　慰みの言葉を
自分にかける

簡単に　好機　チャンスは訪れない
６０年生きて　ようやく分かったこと

そんなことを最初から知ってる連中が
きっと　ずっと　もっと
汗をかいて　他人を踏みつけて
世の中回って来もする

まあ
ぼくが汗かかずとも　大丈夫
こうして　日本も世界も
沈没せずに存在してる

だから
チャンスなんて
待ってりゃ　いいのサ
その末の自分の姿を受け入れられるなら　ネ