「ビキニ ビキニ ビキニ」
現代詩 午前零時の再登板 №１４
パンツはビキニ
真っ赤なパンツ
赤い色は
邪気を払う
忌み嫌うものを 追っ払う
そう信じて
ぼくは 真っ赤なビキニパンツを
履いていた
でも
その真っ赤なビキニが
盗まれた――
群馬に単身赴任していて
アパートの一階に住んでいて
干していた
赤い ビキニパンツ
それだけが 盗まれた
しかも ２度も
ブラや ほかに女ものの衣類が
干されていたのではない
おっちゃんの下着と分からなかったのか
あれ以来
真っ赤なビキニは
買っていない
パンツはビキニ
その上にステテコを履く
そういうスタイルでいたが
勤めに出なくなり
ビキニ＋ステテコ＋ズボン
そういうコーディネートをしなくなり
ブリーフの上に直接ジーンズを履く
それがほとんどになった
何枚も柄物ビキニはあるけれど
真っ赤なビキニはないままだ
邪気を払うため
真っ赤なビキニを買おう
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