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「友達へ」

きのう いや、今朝方のこと
日が上るかどうか 未明のころ
あなたが夢に出てきました
たまに たまにですが
夢の中で あなたに会いますネ

仕事の件で

私の職場まで 訪ねてこられた
ずいぶん前のことですが あのときの話が 夢にでてきました

「教育業界に顔がきく人を紹介してほしい」とのリクエストでした
私自身には縁遠い世界だったので
さほど親しくない人でしたが ひとりの先輩を紹介しました

あなたが 彼に何を話したのか
私はその場にいなかった
いや
いたかもしれませんが
中身は あいにく憶えていません
彼も その後 きょとん

した顔をしていたのを 憶えています

あなたが 塾講師を辞め
自身で起こした塾に生徒が集まらず
苦労していたのを知っていました
その先輩を通じて なんとか 生徒集めにつなげたい肚があったのでしょう

チラシをまいたり 塾業界のコンサルタントにカネを払って 活路を見出そうとしていた 生徒を集めるための持論を話したようでしたが…

どんなアイデアだったのか知らないですが 簡単に道は開かなかった

その後 細い伝手をたどりながら
いくつか 私立学校で 契約の事務職員をしていましたネ

結局 教育現場からも離れ
今は ハローワークで年契約の仕事に就いているとか

あなたより年下の私ですが
とうとう 定年が迫りました
再雇用で年契約 低賃金に甘んじます

こんな人生だったか

思ってしまうこと たびたびです

誰もが感じる
こんな人生を この先も
生きていこうと思っています

夢の中で それをあなたに伝えたかった
それは届いたでしょうか

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