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「全世代に聞いてみた。あなたの青春メモリー」

 高校に入ってから初めてこっちの方には来ました。今、元石川高校2年です。たまプラーザの中で一番好きな場所、けっこうたくさんあって悩みどころなんですけど、中央商店街です。商店街入ってすぐの交差点ですね。学校で「More」っていうボランティアグループをやっていて、そのボランティア活動のひとつの、FMサルースさんのラジオ番組で使う音源のための街頭インタビューを商店街のあのあたりでしてたりします。美しが丘公園でのイベントの手伝いとかもいろいろしているので、地域のなかで一番多く通っているかな。
 「More」は、今は主に2年生が中心になって活動していて、「好きなこと得意なことで社会貢献」っていうのをモットーにやってます。今メンバーは約50名くらい、13チームあります。やりたいことはとことんやるけど、別にやりたくないことはやんなくていいよ、っていうふうにしていて、だから人によって、やりたいことがいっぱいある人は忙しいし、これ1個に絞りたい!みたいな人はそこまで忙しくなかったりもします。それぞれ忙しさは全然違いますけど、私は7個くらい掛け持ちしていて、代表だから外部からの、こんな企画やってみませんか、とか、イベントのお手伝いや、高校生目線の意見がほしい、などのご連絡もメールなどで取ったりしているので、めちゃくちゃ忙しいです。
 商店街にはだいたい休みの日に行ってます。5月くらいから毎月必ず1回は通っていて、いろいろな世代の方、小学生ぐらいから、あと一番高齢の方で80代の方など、幅広い年代の方々を街頭インタビューしています。商店街は新しいお店もできてたりして、いつも変化してる。この店、こないだまで準備中だったのにもうオープンしてるんだ、じゃあ行ってみよう、みたいな。あと、インタビューする人も、この人、前に会ったことあるなぁ、みたいなことがだんだんだんだん増えてきて。あの道を地域の人や、たくさんのいろんな人が毎日使っているんだなぁ、というのをインタビューをしながら感じてます。時間帯で、通る年齢層や人数が変わるのも知りました。私たちは11時とかぐらいから目標人数を達成するまでインタビューするんですけど、朝方は割と高齢者の方が多めなんです。昼になると夫婦やお子さん連れの方がすごく多くなってきます。商店街はご飯屋さんがたくさんあるので。だからインタビューも時間帯に合わせて、割とお昼狙いでしています。インタビューする人数ですか?だいたい、10人超えるは絶対で、15人に聞けたらいいな、みたいな感じですかね。最初は全然答えてくれる人が捕まえられなかったんで、ちょっと心折れそうになったときもありました。でもだんだんだんだん慣れてきて、今は3人にひとりくらいで答えてくれるようになりました。でも、だから、30人ぐらいに聞かないと全然目標に達しないんです。

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 毎回テーマを決めて、いろんな世代の方にそのテーマについてのインタビューをしてます。番組のコーナー名は、「全世代に聞いてみた。あなたの青春メモリー」。この間は「学生時代のあんな先生こんな先生」っていうのがテーマでした。80代の方のインタビューでは、高校生時代が戦後で、その頃は勉強もやりたいようにできなかったので、今の子たちが羨ましい、というお話で、それを聞いたときはなんかすごく勉強になりました。なかなか聞けないじゃないですか、そういう年代の方とお話する機会も少ないので。
 最初は、インタビューしても、だいたいみんな同じような答えなんだろうな、みたいに思ってたんですけど、実際聞いてみると、それぞれ全然違うエピソードを持ってて、考え方もみんなそれぞれ、それこそ世代ごとに違って。その差が見れるのは面白いです。ラジオでは、編集してまとめたのを流して、それに対して高校生の意見や視点を話す感じです。
 私が中学とかそれより前の時、はっきり言うと、たまプラーザはお金持ちな奥様が住んでる、ちょっとお高くとまっているイメージがあったんですよ。だけど実際、「More」でたまプラーザに関わるようになって感じたのは、地域のつながりが本当にすごいなってことでした。私の家の近所だと全然そういうのなくって、自治会の集まりとかがあっても、なんだろう、毎回同じメンバーとか一部のメンバーだけ。そこまで人数も集まらないんですよ。だけど、たまプラーザは地域の人がすごいつながってて、例えば私たちが、こういうのをやりたいんですよね、とか思いを伝えると、じゃこういう人を紹介してあげるよ、とか、こういう人と一緒にやってみたらどう?こういうイベントやってる人いるよ、みたいな感じで皆さん教えてくださって、そこからどんどんつながっていける。そういうのって地域の方のつながりが強くないとできないじゃないですか。だから今は、うん、そうですね、なんか受け入れてくれる体制がすごい、なんかおっきいな、って思っています。

鈴木里那 2

インタビュー:2019年 夏

このおはなしは2019年No.006号に収録されています。冊子をご希望のかたはご連絡ください。冊子は無料、送料180円でお送りします(5冊まで送料は同じ)。「街のはなし」プロジェクトを、スキやサポート,snsのフォローなどで応援していただけましたら大変励みになります!どうぞよろしくお願いします。

企画・文: 谷山恭子
写真:藤井本子

編集・校正: 谷山恭子・藤井本子・伏見学・街のはなし実行委員会

発刊:街のはなし実行委員会

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