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まちのコイン使ってみてどうだった?加盟店にインタビューしました!

こんにちは、まちのコインの地域担当の長田です。去年末以降、鎌倉でクルッポロス(鎌倉の通貨名「クルッポ」+ロス)という言葉を生んだ(?)まちのコインの実証実験。その時一番チケットを生み出したビストロ オランジュのオーナーシェフで、鎌倉商工会議所 青年部 会長の黒木さんに、お話を聞いてきました。導入を検討されている自治体や参加予定の加盟店のみなさま、ぜひ参考にしてみてください!

まちのコインの最初の印象は?

最初は、友人の鎌倉美学のまちこさんがまちのコインについてSNSでアップしていたのがきっかけです。他にもいろんな人から話を聞いて、「地域通貨」「友達が参加している」「カヤックがやっている」ということで、一緒に輪に入りたい、地域の飲食店として地域活動に参加したい、地域の役に立ちたいと思いました。

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(写真は毎年秋に鎌倉で開催されているオクトーバーフェストでの一枚。前列右端が商工会議所青年部として地域の活動に参加している黒木さん。)

まちのコインのどんなところに共感ましたか?

鎌倉で飲食店をしているのは自分の人生をよりハッピーなものにしたいという想いがあるからです。鎌倉に関わっている方々に、いかにオランジュの価値を感じてもらえるか、役に立てるかを日々模索しています。

まちのコインは、地域を盛り上げようとしているカヤックさんがやっているから賛同しました。一緒に地域活動をする価値が高いと感じたし、実際にたくさんの方と友達になれました。こういう関係性はプライスレスだし、目先の利益ではないところを大事にしたいと思っています。現金だけを追い求めていると、共感してくれる人は減っていき、やっぱり人の役に立った分だけ、お金が回ってくると考えています。

たくさんの飲食店の中からオランジュで過ごしたいという価値を作るためには、料理を美味しくすることや、他にないワインを置くなど、さまざまなことがありますが、今回の「まちのコイン」は、オランジュらしさや黒木らしさを出すのにとてもありがたいツールでしたし、つながりを持てたのは嬉しかったです。チケットを通して、自分を表現できた気もします。

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実際に使ってみてどうでしたか?

新しいお料理を考えるように、どんなチケットをつくったらお客様が喜んでくれるか考えるようになりました。

チケットをつくったらすぐ公開できるので手軽でしたが、その分、テキストやコインの価値づけを慎重に考える必要があるし、チケットを作る側の価値観やモラルも考えさせられる仕組みだと感じました。お客様のダイレクトな反応を見られるのも楽しかったです。

また、地域で総合店舗を運営しているようなところも良かったです。例えば、ビーチクリーンしたらコインをもらい、そのコインがオランジュで使えるということは、間接的にオランジュがビーチクリーンを応援していることになります。飲食店を一人でやっていると孤独に陥りがちですが、その連帯感やつながりをみんなと一緒につくれました。

まちのコインには地域活動に共感してくれる人が集まっているので、例えば鎌倉美学とのハシゴ酒チケットや、市場の野菜を一緒に買いに行くなど、ただお得なチケットではなく、地域活動に関わるチケットの方がお客様に響きました。価値観が近い人からの共感が高まるので、お店としての存在を一つ高めてもらえました。今まで、なんとなくそこに在ると知られているぐらいだったオランジュのことを、そういうお店だと知ってもらえただけで、十分価値があったと思います。

はしご酒チケット

チケットを作る時のポイントは?

儲ける・儲けないで、売上と直接リンクさせようとすると間違える気がします。ぼくも150クルッポで150円割引みたいなディスカウントもしましたが、価値とかブランドが変わらない設定にする必要があるので、いくら付与するか、お店の商品の値段決めと同じぐらい神経を使いました。

どうやったらチケットのアイデアがでてきますか?

以前から「満席でお待ちいただいているお客様にお茶を出す」とか、「料理教室をやってみたい」など、アイデアを箇条書きにしていたリストがあったのですが、それがそのままチケットになったんです。例えば、雨の日にはリストの「雨の日サービス」を思い出しました。SNSで雨の日だからいくらか安くしますよ、と書いても露骨すぎますが、雨の日に来てくれた感謝としてコインを渡すのはアピールになりつつ自然だと感じました。

まちのコインで、どんな効果がありましたか?

たくさんの人とつながれたことですね。お客様のためにこうしたいと漠然と思っていたことが形になって、黒木を知らない人が黒木を知り、オランジュを知ることにつながったと思います。通常の割引サービスだと1300円が1000円になって「ラッキー、ご馳走様」だけで終わってしまいますが、まちのコインを通して会話が生まれ、話も弾みました。

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導入する地域の加盟店の方にアドバイスをお願いします!

地域活動に直接的に、間接的に参加することで、たくさんのご縁が生まれます。まちのためになにかやりたいけれどやり方がわからない、と思っている人にとって良いツールだし、まちの中で循環する通貨の輪に入ることは、認知を広めたり、まちの中で商売していく上でもプラスになりました。僕個人は、結果的にはお金は回ってくるとも思います。なかなか、価値を捉えづらかったりとか、やり方がわからない人もいると思いますが、ぜひ入ってみて下さい!

黒木さん

最後に

最初はどんなチケットを作ったらいいかアイデアに迷っていた黒木さんですが、途中でコツを掴んでからは、どんどんチケットをつくっていました。

オランジュさんのサポートを通じて、今後は、さまざまな【もらう】【つかう】を事例集として集めて加盟店に渡してあげたら、参考にもなるのではないかと思いました。
いろいろ試行錯誤しながら、運用面も改善していきます!

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