midwife109o

日本では法律上なぜか女性というジェンダーをもってしか就けない職業、助産師です。そして母…

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日本では法律上なぜか女性というジェンダーをもってしか就けない職業、助産師です。そして母であり、大学教員。コンセプトは、母性神話を覆すこと。本当の母性真話とは?今日も育児という偉大な仕事に向き合う世の母親に乾杯。

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母親に伝えたいこと

どうにもこうにも自動的に 母親になれるものだと思っていた。 まして私は助産師だ。 子どもを1人産むことで、 この仕事にも深みが生まれる と思っていたし、 自身の出産育児で得た知識や経験を、 さらに伝えていくことができる、 なぁに、最高じゃないか と豪語していた。 沐浴、授乳、育児のノウハウは 仕事でたくさん経験している。 出産もイメージできている。 だって私は助産師だ。 私はいわゆるできちゃった婚で夫と結婚し、 夫婦2人の時間もままならないまま バタバタと籍を入れ、結婚

    • 救急の窓

      助産師が、明るく、神々しいお産の場面に寄り添うことのできる素敵な素敵な仕事だと信じて疑わなかった助産師3年目。 夜中3時。救急外来からの電話。 「赤ちゃんが車の中で産まれてます!!」 電話を放り投げ、とっさに白いタオルを持って走ったあの夜を、私は忘れない。 救急外来に乗り付けた真っ白な車の中で、 シートの上にまたがり、母親が必死に赤ちゃんの心臓マッサージをしていた。 自らの両足には血がしたたり、胎盤もまだ出ていないようだったが、半狂乱のように叫んでいる母親。 「泣か

      • 私は母親です

        忘れられない言葉がある。 もう10年くらい前に、 赤ちゃんを産んだお母さんの話。 とても寒い冬の日の深夜2時。 その日もいつもと変わらない陣痛発来 (陣痛が始まった)の電話を受け、 到着した母親の診察をする。 2人目のお子さんの予定日が明日の妊婦さん。出血が少し。子宮口も開いてきている。 「お産、進んできてますね」と声を掛けながら胎児心拍の確認…… 心拍の確認… もう一度。(あれ?聞こえない。なんで?) 胸がざわつく。 けれど笑顔で 「ちょっと待ってくださいね」と声を

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