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【渋谷区】インクルーシブ公園&プレーパークが子どもたちの未来をつくる!

令和2年度の予算として、インクルーシブ公園&プレーパーク事業の拡大で予算が獲得できました。インクルーシブ公園整備として恵比寿南二公園と九号通り公園、プレーパーク事業の拡大で恵比寿南一公園が決定し、1億600万円の予算がつきました。会派のシブヤを笑顔にする会でも中心の施策として、強く推進してきましたし、私個人もマニュフェストとして「こどもたちの遊び場を改革(インクルーシブ公園、プレーパーク、こどもログハウス等)」ということで、公約に掲げていました。

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なぜ、あらゆる子どもにとって、遊び場が大事なのか?ということも踏まえて、下記まとめてみましたのでぜひご覧ください。

1:遊びの貧困化が進む

現代に暮らす子どもたちは、「三間が無い」と言われます。仲間、時間、空間がなくて遊びが貧困化しているというのです。私自身も小学生の子どもがいるのでよく分かりますが、本当にそういった状態に陥ります。共働きということもあり、特に平日は余計にです。

2013年に出された日本学術会議子どもの成育環境分科会の提言書が大変参考になります。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-t169-3.pdf
習い事、塾通い、テレビやインターネットなどの浸透によって、子どもたちの時間は分断され、外遊びの時間も減っています。

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時間に関しても、直近だけみても外遊びの時間は少なく、ゲームなどの時間が増えていることがベネッセの教育研究所データからも分かります。
https://berd.benesse.jp/up_images/research/file_all.pdf

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そういう状況なので、遊ぶ仲間が外にいない。
我が家も一人っ子ですが、兄弟がいない・少ないご家庭も多いこともあり、さらに「仲間がいない」状態が加速。

子どもが安全に遊ぶことの出来る空間が減っているということは、都市に住む人は強く感じている部分でもあります。

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まさに現代の子どもたちは、特に「外遊びが貧困化」しているという環境に置かれている状況です。(メディアやインターネット、ゲームからも新たな創造性が育まれるという可能性があることは付け加えておきます。)

2:遊びは、子どもたちの未来を生きる力を育む


非認知的(社会情緒的)能力は、世界でも注目されています。「長期的目標達成」「他者との協働」「感情を管理する能力」などです。ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマン教授の研究で有名になった「ペリー就学前プロジェクト」で導き出された結果が大きな契機になりました。低所得者層家庭の未就学の子どもに、就学前の教育を施すグループと施さないグループで長期間の追跡調査が行われ、子どもたち40歳になるまで続けられました。比較すると、14歳時点の基礎学力達成度、高校卒業率、40歳時点での減収や持ち家率は就学前教育を受けた層がいずれも高かったというデータです。教育といっても、教え込みインプット偏重の物ではなく、主体性を持って子供を遊ばせること、成功体験を積み重ねることなど就学前は非認知能力の向上に重きを置いたプログラムだったことから注目度が一気に高まったのです。

こちらの調査でも、幼児期の時期に遊びこむ経験をしている人は学びに向かう力(好奇心、自己主張、協調性、自己抑制、がんばる力/非認知能力に近い)が高いという結果が出ています。
https://benesse.jp/kyouiku/201901/20190118-1.html

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予測不可能で、多様性にとんだ社会。子どもたちが未来を生き抜く力に必須ともいえる力がこの非認知的(社会情緒的)能力と言えますし、その力を育むには「遊ぶ」をいうことを主体的に没頭してやる時間が重要とあることが分かったのです。

3:プレーパークは子どもたちの楽園

渋谷区には、「自分の責任で自由に遊ぶ」遊び場、プレーパークがあります。ここにはプレーリーダーが常駐してくれているので、安心して、楽しいワクワクするあそびを没頭してやれる環境が用意されています。

2004年からスタートしたはるぷれは、渋谷区の子どもたちにも大人気。
プレーパークの拡充は、渋谷区の親子にとっての念願でもありました。

自由に自主的に遊べる、ぱるぷれはまさに非認知能力を鍛える最高の遊び場であると感じます。プレーリーダーがまたさりげなく、遊びの幅を広げるような、自然な働きかけをしてくれたり、いろんなことを感じ、学べるそんな空間とコミュニティが広がっているんです。

4:インクルーシブ公園を作りたい!

インクルーシブ公園、皆さんご存知でしょうか?
あらゆる子どもが安全に遊べるよう、遊具などに配慮された公園のことで、
一緒に活動している東京都議の龍円愛梨さんがアメリカでダウン症のお子さんを産み、日本に帰ってきて、障がいのあるお子さんたち自由に楽しく過ごせる公園がない!という問題意識で活動されていました。
その努力の結果、なんと!東京都の砧公園で東京都初のインクルーシブ公園が出来ました。

渋谷区で一緒に子育てをしている仲間でもある愛梨さんの想いと活動に共感し、渋谷区でも導入できないか?ということで、提案を進めてきました。

5:令和2年度に予算化が決定!

そして、とうとう令和2年度予算化が決定!
これは令和元年度6月の第2回定例会で、会派代表で質問した森田ゆきさんの提案が素晴らしく、ちょうど公園遊具が老朽化して変更するタイミングで調査が入っていたんですね。その調査の状況を確認し、プレーパークやインクルーシブ公園に適切であろう公園の種類なども提示しながら、提案を進めていました。さらには、東京都も新設された砧のインクルーシブ公園の設置へ向けたメソッドなどを自治体へ共有できるように準備してくれたり、まさに東京都-渋谷区が連携したからこその予算化となりました。

遊び場に関しては、公園を作るというのは多額の費用がかかるし、場所も中々ないというのが現状です。こういった公園をつくるということ以外でも、子どもたちが自由に、クリエイティブに遊べるそんな環境づくりをしていけたらと思います。

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