【インタビューVol.5】比佐野皓司様(信和物産株式会社)

こんにちは、インターン生の渡邊智也です。

今回のインタビューは、石巻市内の不動産会社である信和物産株式会社の比佐野皓司様です!

会社概要

会社の概要ですが、信和物産株式会社は1981年の創業で、主な業務は大きく不動産の仲介業とアパート等の管理業の2つに分けられ、不動産の貸し借りのマッチングや修繕・修復、提案など地元密着の不動産会社として各種事業を展開されています。詳細は以下の会社HPをご覧ください!

インタビュー内で特に印象に残ったお話

・石巻での不動産事業について

石巻の不動産を取り巻くの現状として、家賃相場が都市部に比べて安く値段を下げても売れないケースが多いこと、また人口減少・流出で空き家が増えていることなどが主に挙げられます。これは地方特有の課題だとも言えますが、やはり都市部とは異なる角度と発想から事業を展開していく必要があることを実感しました。

その上で関東地方ご出身の比佐野さんは、石巻ならではの1つの強みとして人々の「生きる力」についてお話されていました。石巻は移住されてきた方も多く、その意味では自分たちの手で何かを作っていく能力に長けているそうです。例えばその最たるものとしてはDIYによる建物の修復が挙げられ、実際空き家を借りたいというニーズも高まっています。また、そうした町の人々の間にある共存や享受の関係性も魅力的な要素だと語ってくださいました。

比佐野さんは、ご自身の大きな役割は「町全体の収益は何かを常に考え、物件を使いたい方に繋いでいくこと」であると話します。例えば、一般社団法人イシノマキ・ファームさんの映画館を改修したビール醸造所はその1つの事例です。

一般社団法人イシノマキ・ファームさんの醸造所

・「古い建物」が持つ可能性

古い建物はいわば「町の価値」であり、個性や誇りに繋がるものであると比佐野さんは仰っていました。実際信和物産株式会社さんは、町にある既存の建物も活かした不動産事業を展開されています。

景観や建物は町の顔になり、人が訪れる一つの理由にもなります。綺麗に整備された建物も魅力的ですが、その町固有の建物も活かしていくことは持続的な町の循環にとって重要だと思います。比佐野さんは理想としてイタリアの旧市街を挙げ、劣化とも上手に付き合っていくことが必要であると述べられていました。

イタリアの旧市街(2019年撮影)

学びや気づき

今回のお話を通して、まずは不動産事業のビジネスモデルや考え方について理解を深めることが出来ました。そして古い建物が持つ価値についても改めて考えさせられました。経済性や合理性の観点のみではなく、文化的な観点から町の個性をどう解釈し受け継いでいくのか、そのバランスを丁寧に見極めていくことは、石巻のみならず地方都市では今後さらに求められていく姿勢だと考えます。今回のお話を踏まえ、復興や再開発による急激な変化が進む私の地元福島県の動向もより一層注視していきたいと思いました。

比佐野様、お忙しいところ貴重なお時間を頂き誠にありがとうございました!

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