【メイド写真集】プロローグの続き
※本稿は分量の都合でカットしたプロローグ「或る美しきメイドの話」の続きです。写真集には含まれません。
* * *
「浮かない顔をしているね。緊張しているの?」
「いえ、少し考え事をしていました。申し訳ありません。これから大事な展覧会だというのに…」
「それは―」
はっとして、胸元のネックレスに触れていた手を放す。お辛いのはご主人様の方だ。
「華麗に着こなして見せます。お任せください」
「よく似合っているよ。僕が見立てた通りだ」
主人とメイドを乗せた馬車は、冬の街並みを駆