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『バベットの晩餐会』イサク・ディーネセン

なんの脈絡もなく、海外文学が読みたくなる時がある。(私にとってはそれが、訳文を読みたい時でもある。)

観たことはないが映画の存在は知っていて、たまたま手に取った。

思いもよらなかったが、芸術の話であった。
芸術とは何か、わかりはしないけれど、料理人バベットの言っていることは理解できるような気がした。

みなさんのため、ですって。(中略)ちがいます。わたしのためだったのです。

***

すぐれた芸術家というものは、お嬢さま、みなさんにはどうしてもお分かりいただけないものを持っているのです。

***

芸術家の心には、自分に最善をつくさせてほしい、その機会を与えてほしいという、世界じゅうに向けて出される長い悲願の叫びがあるのだと。

『バベットの晩餐会』

『エーレンガート』も同じく、神話や絵画の知識があれば、もっと楽しめたのだろう。

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