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何かしらのバリアを持つ方が、社会と繋がっていくこと。事実ともに。

何かしらのバリアのために、社会との接点を持つのが容易ではない方。
少なくないです。

なないろのとびら診療所では、そのような方が社会との接点をわずかであっても持てるように、いくつかの取り組みをしています。

今回はそのうちの二つをご紹介します。

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不登校の女子高生が外来を受診。
ぼくが診察室で解決できることはなかった。

そこで、なないろの外来でバイトしてもらうことに。
誰かの役に立っていると気づくことが大切だと思ったから。

日増しに笑顔が増え、動きがどんどんスピーディーに。
自分では気づいていないようだったが明らかに。

バイト期間が終わり今後を相談。
将来は不安だから先のことは考えていないと。
なないろで常勤として働きながら将来のことを考えればいいと提案。

提案前にスタッフに意見を求めた。
彼女がなないろで戦力になるかどうかを。
全スタッフがYESと即答。

厳しいが、不登校が背景でも常勤であるからには戦力として成立してもらわなければいけない。

女の子はぼくの提案を快諾。

常勤採用後。
高校を卒業。
もはや出会った頃の女の子ではない。
笑顔に満ち溢れて、仕事の精度は高くスピードもある。
本人は自信がないと言うも、その成長ぶりは明らかだった。
大きな戦力で、なないろにとってかけがえのない存在となった。
全スタッフが認めている。

自信をなくしていた不登校の子が、診察室を出て、バイトから常勤勤務へステップしました。


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生活保護受給者で、勤務意欲があるがまだ自信がなく就労が難しい方。

この方が、社会とどのようにして繋がり、仕事をはじめるのか。
ぼくなりに考えた。
ホップ・ステップ・ジャンプのホップがまず必要だなと。

なないろでホップしてもらうことに。
許される範囲で、なないろで働いてもらおうと。

ホップで興味深い変化が三つありました。

何より本人にとって。
元気になっている。自覚はともかく周囲にはそう見える。
家計的メリットもあるあず。

次になないろが嬉しい。仲間が増えて。

最後になないろの経営も助かる。
これまで外注していた作業を内部処理することで外注費がなくなる。

勤務意欲はあっても、まだまだ難しいと考えていた生活保護受給者。
慣れた環境と、寛容なスタッフの中で、緊張感を最小限にしてホップする。


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