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コミュニティについて学んだこと・考えたこと(第2回)

「コミュニティの教室」に参加して学んだこと・考えたことを、これから社内でもシェアしてみたい。そう思ったので、勉強会の頭の整理のためにnoteにも綴ってみます。今回は第2回。
※板書っぽく書いている部分は、講義内容と自分の気付きを織り交ぜて記載
 しているものです。

■受講した「コミュニティの教室」はこちら↓


1.ファシリテートとは
・ファシリテート=容易にする、簡単にする。
・議論の場では、何をファシリテート(=容易に)するのか。
 →人と人の新結合・アイデアとアイデアの新結合を容易にする。

ファシリテート(ファシリテーション)と聞くと、なんとなく場の中の流れみたいなものを円滑にするイメージだった。でも、そこで理解は止まっていた。いや、そもそも考えるのを止めていた。何のためだっけ?というところまで、突っ込んで考えていなかったから、こうやって目的を「言語化」してもらうと、ストンと腑に落ちる。

2.新結合を生むファシリテーションのコツ
(1)QとAを発言しやすくする/QとAを回す。
・アイスブレイクで自己紹介インタビュー(1分自己紹介+2分質問)
 →誰かの発言に対して、質問をしてもいいんだという場の雰囲気が生まれ
  る。

(2)中心となるテーマを決める
・中心にテーマがあり、そこに人が集まって議論が生まれるイメージ。
・テーマの提示は、「問い」の形が望ましい(どうしたら、もし、なぜ)。  問いがあるとひとは考えたくなる。
 ※テーマだけを提示すると、いろんな観点がある中で多様な関心を持つ人
  が集まることになるので、もう一歩踏み込んだ提示をして参加者を絞り
  込みたい。

(3)テーマに当事者がいること
・「テーマに対する当事者がいること」、「議論の場で質問を当事者に向け
 ることができること」が重要。
・当事者不在の問いは、正論・空論に終始してしまう。
・テーマに対する当事者性を例えるのであれば、「切ったら血が出るような
 テーマ」であること。

(4)一人で内省して洞察する。
・Q&A(インプット&アウトプット))ばかりでは、議論を深めることが
 難しい。議論の中に、一人で内省をする時間を設けることが肝。 

(5)別のカタチで表現する。
・言葉だけでは表現できないことを議論できる。
・言語以外のメディアを活用してみることも有効。

(1)アイスブレイクでは、なんとなく場の緊張を解くのではなく、「質問をしてもいいんだという場の空気」を意識的につくっていく。なるほどなと。ファシリテーションもコミュニティマネジメントもその場から偶然生まれるものを大事にするために、あえて意図的な関与を控えている印象だった。でも、実は偶然が生まれるための仕掛けをめちゃめちゃ意図的にやっている。うーん、オモシロい!

(2)(3)テーマから始める。そして、そのテーマには当事者性・具体性を。自分のこれまでのテーマ設定を振り返ると、議論の幅を広げるためによかれと思って、あえてやや漠然としたテーマを設定することもあった。でも、そんな当事者不在の抽象的な問いでは、正論・空論に終始して、議論が深まらないのか。「切ったら血が出るようなテーマ」というフレーズがやっぱり印象的。そういうテーマを「言語化」していく力も必要だなと。

(4)「内省の時間を設ける」というのは、目からウロコ。確かに、オンラインセミナーでは発表が終わったらすぐにブレイクアウトで意見交換みたいな流れが多い。でも、そういう時はなかなかうまく自分の考えを整理できないまま発言していたり、自分の考えを整理するのに必死でひとの話をじっくり聞けなかったりする。「空白」=無駄みたいなイメージを持ってしまっていたせいで、セミナーの中に「空白」の時間を取ることに抵抗があった。でも、こういった「間」は積極的にとってもいいのか。

(5)ついつい言語先行で話をしてしまいがち。でも、絵を書いたり、図にしてみたり、いろんな表現方法を使ったら、議論の幅も広がるなと。

3.イベントの前後が重要
(1)プレ:テーマ設定、打ち出し、呼びかけ
・イベントの1ヶ月前からファシリテーションが始まっている。
・事前にどれだけ準備ができるかが重要

(2)オン:本番
・ポイントは前述のとおり。

(3)ポスト:フィードバック、ヒアリング
・フィードバック、ヒアリングを得ることを習慣化していくと、継続的な改
 善ができる。
・イベントで上がった熱量を維持し、次のアクションにつなげていく。

「事前の準備が肝」というのは、やっぱりそうだよなと。そして、文字にしてみると当たり前に感じるけれど、実施後にフィードバックをきちんと得て、地道な改善を継続していくこと。いい場をつくるにはこれに尽きるなと。すごい場をつくっている方ほど、フィードバック&改善をすごい次元で実践している。

4.イベントを続ける仕掛け
・各参加者にジブンゴトの「問い」を聞き、ひとりひとりのジブンゴトをイ  ベント化(メンバーの数だけ問いが存在するような仕組み)。
・問いが焚火の機能をはたして、人が集まる。
・沸点ギリギリのふつふつしている人を見つけて、声をかける。
 =100℃の人は勝手に自分で行動するので、99℃であと一押しがあれば動   き出しそうなひとにアプローチ。
・イベント実施後もまた次の沸点ギリギリのひとを見つけ、フォローしてい
 くことで、「熱量のループ」、「熱量の循環」を生み出すイメージ。

「沸点ギリギリのふつふつしている人を見つけて、声をかける」というフレーズが印象的。「熱量のループ」、「熱量の循環」というキーワードも素敵な響き。改めてひとをしっかり見ること。「沸点ギリギリのひとを見抜く観察力」と「見つけようとする意識」が大事だなと。参加者ひとりひとりのジブンゴトの「問い」を引き出すことができれば、それだけで次のイベントになるという点に今後のポテンシャルを感じた。

5.コミュニティに対する関わり方
・庭師のような関わり方。
 =無理やり方をはめず、基本は生命力を信じる。あとは剪定、養分やり。
 →コミュニティへの過干渉は控え、必要な支援に絞る。

「庭師」という表現がシブい。でも、イメージが湧きやすくて、その言葉のチョイスが秀逸。過干渉は控えつつ、その裏で庭師もめちゃめちゃ考えている。庭師は100を考え、10を実践し、周りのひとが気が付くのはその中の1つ。そんな印象だ。

6.ファシリテーションの成否とは
・ファシリテーションの成否=結論の有無ではない。
・イベント実施により、「ひととひととの関係性」がどう変わったか。
 →ファシリテーションの成否=参加者間の関係性の変容
・成否の指標=参加者の間で「非公式」なものがどれだけ生まれたか。
 →非公式な面会・プロジェクト・企画等がファシリテーター不在で生まれ
  ていれば成功と考えられる。

ファシリテーションの成否を「参加者間の関係性の変容」で判断していたとは。こうやって言語化してもらうと、一気に理解が進む。そして、その判断基準(指標)もしっかり言語化できていて、素直にすごいなと。この視点で自分の企画も振り返ってみようと思う。

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