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アランマーレ熱烈応援ブログ「編集長のひとりごと side アランチャ」番外編【Another Name】 Chapter-1


忌々しい片仮名3文字のせいで、土日も家にこもりっぱなし。平日も家と職場の往復のみ。アランマーレの練習も見学が可能になる兆しが見えない。気晴らしに見るSNSも嫌な話題ばかり。ということで、自分が見たいものは自分でつくることにした。とは言え自分がつくれるものはいわゆるクリエイティブなものではなく、やはり文章。アランマーレは新人選手のインタビュー記事を公開してくれるようなので、ウチは既存選手を紹介しようと思う。すでに結構書いたが、前置きが長いのは当ブログの常。しかしただ漫然と長いわけではない。私はなんでもちゃんと説明したい人間なのだ。めんどくさかったら読み飛ばしてもらえれば。飛ばしたら伝わらんと思うけど(笑)

タイトルにあるAnother nameの意味は「異名・二つ名」。ハガレンでは「鋼の錬金術師 エドワード・エルリック」とか「炎の錬金術師 ロイ・マスタング」とか。今流行りの鬼滅でいえば「炎柱 煉獄杏寿郎」とか。自分は間違いなく「厨二病」を引きずった45歳なので、こういう類が大好き。昨年度、チームと共同で選手の紹介ポスターを制作した際、選手全員に二つ名をつけてみた。ただ自分が好きだからではなく、その選手の特徴を端的に示す「コピー」があった方が、初めて見る人にも伝わりやすいと思ったから。正確に言うと、全員分を私がつけたわけではない。チーム公式でホームページに記載されているものを流用した選手もいる。これから何回(何日)かに分けて、自分が二つ名をつけさせてもらった選手について、おこがましいながら紹介させてもらおうと思う。申し訳ないが全員じゃありません(笑)異名、付けられなかった選手もいるし、紹介できるほど見れていない選手もいるから。そこは最初に詫びておこうと思う。

第1回【The pivot of total defense】

のっけから、長い英語である(笑)これも厨二病患者が陥りがちな症状なので仕方がない。とはいえ、この二つ名は、厳密にいえば自分が考えたものではない。最も信頼するファン仲間の一人が、深いバレーボールに関する知見から生み出したものをいただいた…端的に言えば「パクった」のだ。さて日本語にしてみよう。

「トータルディフェンスの要」

こう書けば、だいたいのアランマーレファンならわかってもらえるであろう。そう・・・この選手である。

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木村友里選手(#3)ポジション/アウトサイドヒッター 身長/169cm 1995年9月30日生まれ 東京都北区出身 日本体育大学出身

木村選手を初めて見たのは、2017-18シーズンの天童大会。まだ内定選手だった彼女は、2日間を通じて大活躍。特に高さのあるGSSのブロック陣も苦にせず叩き込むキレのあるスパイクに驚いたものである。しかしながら、当時、今にもまして「バレーボールを見る目」が無かった自分の目は、内定選手なのに凄いとかそういうところにばかり向いており、木村選手の本当の凄さを見抜くことができなかった。反面、ファン感などのイベントでは、話術を生かして笑いを取るなどの場面を目撃したし、広報にもさくらんぼの帽子をかぶって出てくれたりして「面白いヒトなんだな」なんて思っていたりした(笑)

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しかし、その後私は、選手としての木村選手の凄さを思い知ることになる。2018-19シーズンのレギュラーシーズン最終戦、浜北大会。初めてのアウェー参戦に浮足立った私の目の前、強敵・群馬銀行を相手に・・・

突如、木村友里は牙を剥いた。

レセプションに参加した直後、両手を鋭く振って勢いをつけると、チーム最高レベルのジャンプ力を生かして高く、そして長く宙に舞う。そこからが彼女の真骨頂。相手のブロックが揃っていると見るや、巧みなブロックアウトやプッシュでブロックの強さを逆手にとって得点を陥れる。もちろんブロックにほころびを見つけての強打もキレがあって強烈。極めつけに、さんざん攻められたディガーの警戒をあざわらうかのようなフェイント。滞空時間が長いからできるのであろう驚きの技の数々。この試合、他の選手の活躍ももちろんあったのだが、間違いなく相手の選手に一番嫌がられていたのは木村選手だった。彼女が活躍していた時間帯、相手の守備はズタズタに引き裂かれていた。それくらい、彼女の支配力は圧倒的だった。この瞬間から、私は木村選手のプレーを、自らの目とレンズを通して追うこととなる。

攻撃においては、変幻自在のプレーで相手をほんろうするリーグ屈指の「業師」。そして守備の面ではレセプションの中心を担う選手として、最も多くのサーブをレシーブし、相手にオープントスが上がれば、コートエンドまで展開して、最後の砦としてスパイクに対応する。アランマーレの生命線が、いついかなる時もトータルディフェンスならば、その生命線の最重要ピースは、木村友里。「この選手だけは替えが効かない」そういう選手がいるとすれば、私個人としては木村選手だと思う。

だから、私は名付けた。というよりはふさわしい英訳を振った。

「Pivot」つまり「要石」

運動量も厭わずに走り、跳ぶ。強く主張はしないながらも懸命にチームに貢献する彼女に・・・その姿に、とてもふさわしい響きだと思ったから。

今シーズンもまた、あの素晴らしい跳躍と至上の技の数々をこの目で見たい。そしてそれ以上に、勝利にも少しだけ控えめなあの笑顔を。

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次回「ミラクル・ピンチサーバー」をお楽しみに。

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