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訃報が続く

10月から訃報が続いている。

自分が経営者の師と仰いできた方が10月初旬に亡くなった。
周りに「俺は55歳でリタイヤする!」と公言し、今から16年前に自分が育て上げた会社を公言通りM&Aで売却、その後悠々自適な生活をしていた。それでも周りの後輩経営者たちには、ことある毎に辛辣な指摘をしてくれるような本当に豪快な人だった。
この報が来た時、趣味の悪い冗談だと思ったほど。だって三週間後には彼とゴルフをする予定だったし、亡くなる二、三日前までLINEで連絡を取り合っていたのだから…

先々週は、やはり経営者としてとても尊敬し、当社先代の頃から長く続く仕入先さんの前社長が亡くなった。先代がかわいがった方でもあり、先代が亡くなってからは今度自分がかわいがってもらうという巡りで、季節の変わり目には必ず挨拶に来られ、社業の状況を話しながら時には厳しい指摘をしてくれた貴重な先輩経営者だった。急に病気が悪化したとのこと。
本当に残念でたまらない思いで、告別式に参列してきたばかりだった。

そして昨日、中国の協力工場の会長が亡くなったとの連絡。当社が中国に進出した頃から、この会社があったからこそ中国での当社の仕事が安定したと言える中国のローカル製造会社で、既に20年のお付き合いだ。
中国に行けば必ずご一緒し、蘇州料理を食べながら中国人の商売の仕方、中国経済や国情のこと、日本の良い所悪い所、本当に多くのことを話した。日本が大好きで、ちょっと田舎のやり手経営者なオヤジだった。

それぞれに思い出深く、自分が若い頃から会社経営をしていく中で様々な示唆を与えてくれた方々ばかり。頭の中で色々な場面や言葉が走馬灯のようによみがえる。
偶然とはいえ次から次へと起こる訃報に心が沈む。
コロナの影響で計り知れない痛手を受け大きく傷ついた当社・自分にとっては、余りにも辛すぎることの連続だ。
(この間に愛犬まで亡くしたのだから…)

今この時、
自分の人生においても、何か大きな区切りが訪れているのかもしれない。
などと少し弱気になる。

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