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充分な食卓

子は育つ。育ってしまう話。

わたしは食べることが大好きで、食べたいものを作りたくて、自然と料理も好きになった。
料理好きなわたしでも、仕事から帰ると、疲れて作る気にならない。
そんな日が圧倒的に多い。誰も作ってくれないから作るんだけれども。

それくらい仕事を家事と育児をこなすのは体力が必要。

その日もしんどい気分でソファに座って
つくりたくな~~いってグダグダしてた。
そしたら、隣に座ってtiktokを見ていた小3の娘が
「私が作るよ!」と立ち上がった。

その声掛けが嬉しすぎて、一気に作るモード全開になったわたし。
「よーし!お母さんも作る!」と二人で台所に立った。

娘は卵焼きを作ってくれた。

ボウルに3個卵を割り入れ、よく混ぜる。
ケチャップ味にしたかったみたいなので、お塩少しと牛乳大さじ1.5くらいでのばす。
油をひいて熱したフライパンでじゅっと焼く。
耐熱のゴムベラがあるとやりやすいよ、とわたし。
何回かやっているので上手く焼けた。
お皿に盛りつけ、ケチャップをたっぷりかけた。

素晴らしい晩御飯の一品になった。
わたしは最近お気に入りのジャガイモのローストと、ミートソースを作った。

充分な食卓。うれしくてありがたい。

こちらとしては必死に育てていたつもりだったけど
いつの間にかとても助けられている。
いつでも許されている。
そう感じる。
わたしは子供たちがどんなに悪い子でも大好きで
無条件に愛おしい。

そう思っていたけど、
無条件に愛されているのはわたしの方だった。

宿題をしない、寝起きが悪い、学校に行きたがらない
そのすべてどうでも良くて些細なこと。
勉強ができるから好き、なのか?言うこと聞くから愛する、なのか?

愛ならどうする?と考えたときに、条件はいらないと思える。

母といえど、わたしは出来が良くない。未熟なところが多く、あまり良い手本にはならない。
だからこそ、かっこつけない。怒ってしまうときもあるけど、すぐに仲直りしたくてすぐ謝る。

泥臭い子育ての日々の中で、子供は勝手に育つんだなぁと思うようになった。
お母さんだからちゃんとしなくちゃを少しずつ手放していけたら、もっと楽になる。





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