見出し画像

どうなる?今年の吹奏楽コンクール

こんにちは。

クラリネット&バスクラリネット奏者 いわむらです。

1ヶ月ほど前、静岡県吹奏楽連盟のHPで「今年の静岡県吹奏楽コンクールは全面的に中止します」という内容の発表がありました。

数日後には中部日本吹奏楽連盟からも中止の発表がありました。

今年もコンクールでの演奏を目標にしていた指導者や関係者がSNS上で意見を言い合い、学生は休校中の発表に驚き戸惑っている様子でした。

時が経つにつれ、だんだんとそういった投稿も見なくなってきたなぁと思っていたところですが、他の連盟についてはどうなったんだろう?とちょっと気になって調べてみたら気になる記事がありました。

吹奏楽作家・オザワ部長の公式サイトで紹介されていた記事です。知ってますか?オザワ部長さん。

一度司会をされているコンサートで演奏したことがあり、その時は確か「日本でただ1人の吹奏楽芸人」と称されていた記憶があります。さすが芸人さん、お客さんを惹きつけるたのしいMCでした。

こちらのサイトには静岡県吹奏楽コンクール中止を受けて、静岡で指導されている先生方のお言葉が載っています。

私が感銘を受けたのは中止決定の翌日に部員たちに送られたという、開成中学校の部長さんのお言葉です。(以下引用)

『昨日は、夏のコンクール中止が発表され、落ち込んでしまったり、モチベーションが下がってしまったりしている人もいるかと思います。
確かに、私たちの目標は「全国一金」です。しかし、この目標はコンクールがなくなってしまっても目指すことはできるのではないか……と私は思いました。
今は当たり前が大きく変わってしまったけれど、私たちの演奏で大勢の人を感動させたり、笑顔にさせたりすることができれば、私たちの目標は達成できた……ということになるのではないでしょうか。
一人ひとりが課題を持って、本番ができる日まで、個人練習にはなってしまうけれど、目標を失わず、「全国一金!」を目指していきましょう。そして、部活が再開されたとき、(今年の吹部スローガン「皆進」のとおり)部員皆で進んでいけるように頑張るぞー!!』

SNSで批判するだけの大人がいる一方で、未来を見据えて不安になっている部員に前向きな言葉をかけられる中学生。すんばらしいです。

また、先生の文章にはこんなことも書かれていました。(以下引用)

「開成中学校では、たとえば、部員がペアになって動画を送り合い、意見を共有したり、電話を使って一緒に演奏したり、といった取り組みを部員同士で工夫しながらやっています。」

実に逞しいですよね。

今回コロナ禍で、一番問われているのは自分の頭で考えられるかどうか、かもしれません。自分の頭で考え、行動する。できているようでできていなかった人も自分を見つめ直すいい機会だと思います。(自戒を込めて)

画像1

なぜコンクールに出るのか?

吹奏楽コンクールに関して言えば、「コンクールに出場するということはどういうことなのか?」「部活としては毎年出場しているけれど、本当に自分はコンクールに出場したいと思っているのか?」「コンクールで自分と仲間たちの演奏に点数をつけられることについて」という本質的なことを考えてみるいい機会かもしれません。

私自身も中高生のときは毎年コンクールに出場していました。中学何年生の時か忘れましたが「今年もコンクールに出場するのか考えなさい」と先生に言われて、みんなで考えたことがありました。

結局その時はコンクールにでない、という意見は出なかったと思います。記憶があいまいで定かではないですが。

そのときコンクールに出たかった自分の気持ちを思い出してみると、

「コンクール会場で演奏できる楽しさと緊張感を味わいたい」「先輩たちの演奏を超えたい」「今しか一緒に演奏することのできない仲間たちと真剣に本番に向けて演奏したい」「いい成績を残したい」

当時は当時なりに色々考えていたのだろうけど、今思い当たるのはこんなとこでしょうか。

また確実にコンクールにまつわるそういう熱くなれることを「青春」だと思っていて、「青春」に憧れていました。(スラムダンク大好きでよく「諦めたらそこで試合終了」的な言葉を多様していました)


でも大人になった今わかっていることは、コンクールじゃなくても立派に青春していた、ということ。

コンクール以外にも文化祭、入学式、体育祭や地域のお祭りでのマーチング演奏など、競争しなくても一生懸命向き合っていた。

コンクールでの思い出は、自分たちの演奏がどうだったかよりも、やはり結果に目がいってしまう。「ゴールド金賞」と読み上げられた時の喜びは忘れられないけれど、「銀賞」だった時の虚しさもはっきりと覚えている。

怖いのは結果は薄れないということ。記録として残り続ける。心にも。

その他人からつけられた点数や結果が、自己肯定感が低くなるための後押しになってしまう人もいるのではないか、と思わずにはいられません。

そして頭に浮かぶのはこんな本質的な疑問です。

「音楽に点数をつけるべきなのか?」

「吹奏楽は芸術ではないのか?」

個人的には絵画に点数がつけられないように、音楽にもつけられないと思っています。特に楽器を始めて数ヶ月〜2年ちょいの子供達が奏でる音楽に点数をつけることになんの意味があるのか?と思ってしまう。

いやいや、この話に突入すると3日くらいかかりそうなので、今回はこの辺にしておきます。


冒頭で紹介したこちらの記事、まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみてください。


余談:私がレッスンしている中学生の生徒さんにコンクールに出場していない学校に通っている子がいるのですが、大会中止に対しても「はぁ、そうなんですか...」というテンションでなんだか笑えました。

それでも「うまくなりたいからレッスンを受けたい」と自分で親御さんに希望し、レッスンに通って(今はオンラインで)、10ヶ月前と比べてびっくりするくらい上達しています。

コンクールについては賛否両論、様々な意見があると思いますが、何が目的で演奏をしているのか?を見失わないようにしたいです。


=====

「演奏を通して日々の成長を楽しむ」

音届(おとどけ)音楽教室 岩村麻里子

=====

無料体験レッスン実施中!

HPからお申し込みください♩




サポート頂けましたらとても励みになります! いただいたサポートは今後の音楽業界を元気にしていくための活動に使わせていただきます♪